日本の社会はどう変わるのか!? 木村文勝(編)『2時間でわかる図解「少子高齢化」の恐怖を読む』の読書録

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木村文勝(編)『2時間でわかる図解「少子高齢化」の恐怖を読む』

単行本:239ページ
著者:木村文勝(編)
出版社:中経出版
発売日:1999年(平成11年)1月12日第1刷発行

目次

はじめに

【第1章】 「少子高齢化」の驚愕のシナリオ!

1.出生率低下がもたらすもの
この20年以上、子どもの数は減り続けている
日本の出生率は世界最低の水準
2.100年後、日本の人口は6000万人を切る!?
人口は2007年をピークに減少し始める
2100年、人口は5000万との予測も
3.3~4人に1人が65歳以上になる
先進国の多くが出生率の低下に悩む
人口減少と高齢化問題に悩むドイツ、イタリア
4.他国の倍のスピードで進む高齢化
第2次世界大戦の参戦国に共通の問題
高齢化の進展の速さが多大な問題を生む
5.60歳を過ぎても元気で働くことが必要に
60~64歳の年齢層での労働力率が高まる
労働力人口は今後45年間に1800万人減少
6.少子高齢化は社会経済に大変化をもたらす
若い人の負担が大きくなる

【第2章】 家事・育児の負担が増大する[家族]

1.2010年、平均世帯人数は3人を切る
1~3人世帯が構成比を高める
子供のいる世帯といない世帯の分化が進む
2.男性も家事・育児をする必要に迫られる
夫婦共働きの増加は女性の高学歴化が原因
家事・育児・介護は誰が分担するのか
3.家事と仕事のウエイトがほぼ同じになる
家族は生きていくための最小単位の共同体
家事・育児は苦痛か楽しみか
4.育児の負担をいかに軽減するか
子どもを持つコストと機会費用の大きさ
今後も子どもの数は減少し続けるのか

【第3章】 新商品・耐久消費財の需要は落ち込む[消費市場]

1.高齢化によって家計の貯蓄率は低下する
「若さ」が世界最高水準の貯蓄率を支えた
貯蓄率低下は経済成長の制約となるか
2.新商品需要は激減する
新しいモノ好きの女子高生やOLの減少
電気冷蔵庫などの耐久消費財も売れなくなる
3.ゲーム産業は衰退する
アミューズメントの消費者の主役は若年層
高齢者を対象にしたゲームセンターも登場
4.シルバーサービス産業が急成長する
介護サービスがビッグビジネスに
高齢者向けレジャー産業も成長が期待
5.耐久消費財市場は縮小していく
若者と高齢者の消費行動はかなり違う
医療サービス、パック旅行などのニーズは高まる

【第4章】 ニュータウンは廃墟になる![土地・住宅]

1.夫婦が二軒の家を相続し始める
建設するよりも取り壊す住宅が増える
市街地に虫食い的に空き地が発生する
2.人口が郊外から都心に逆流してくる
貸家需要は減退しない
都心から遠いマンションは廃墟に
3.新たな住宅を開発する必要はなくなる
遠距離通勤用の鉄道インフラは縮小へ
公共事業はメンテナンスやアメニティ向上中心に
4.住宅に広さ・質は改善されるか
1人当たりの住宅面積は拡大する
老朽化した木造家屋の処置をどうするか

【第5章】 2009年、経済成長はマイナスへ!?[経済・産業]

1.耐久消費財産業は落ち込んでいく
人口の減少は消費と投資を減退させる
少子化は消費と経済成長低迷の悪循環を生み出す
2.産業のサービス化がさらに進む
後継者難の個人商店、農家は急速に衰退する
銀行の窓口では老人が対応している
「アンチ・エイジング・グッズ」に見る産業の未来
3.新たな技術導入のスピードは大きく停滞
独自技術のために研究費が膨らむ
ヒューマン・インターフェイスの改善が急務
4.もの作りの現場主義が衰え競争力が落ちる
労働力の量と質が国際競争力を支えてきた
若い人が減って現場主義の研究開発が衰退する

【第6章】 高齢者が大量に失業する!?[雇用・賃金体系]

1.人材のミスマッチの時代へ!
失業率は徐々に上昇してきている
求める人材と働きたい人材のミスマッチが進行
新たな仕事ができない高齢者は失業する
2.「65歳現役社会」への模索が続く
若年労働者をうまくプールできた終身雇用制
準流動的な労働市場が大きくなっていく
定年延長と早期退職優遇制度の有効活用を
3.部下のいない部長が当たり前になる
年齢構成と役職のアンバランスが生じる
専門職は「窓際族」からエキスパートへ
4.30代壮年層の賃金が高騰する
賃金と生産力のカーブは一致していない
企業は高齢者の賃金を支払い切れなくなる
年金併用型の高齢者職種が増える
5.高齢労働力の再配置が難しくなる
高齢者の新しい職種への対応力には限界がある
個人の能力開発が失業回避のカギ
6.OLの平均年齢は40歳になる
非正社員の増加に拍車がかかる
高齢者が派遣社員となって専門能力を発揮
7.能力開発のコストは自己負担になる
高い専門性と幅広い知識が必要となる
能力開発に企業は投資しなくなる

【第7章】 多くの学校・塾の経営は破たんする![教育]

1.大学の学生獲得競争が激しくなる
18歳人口はピーク時の6割にまで減少する
10年以内には全入時代になる
2.卒業生の評価が大学の死活問題になる
入りやすく出にくい大学へ
企業の能力主義が大学教育の中身を変える
3.少子化によって親の進学熱はさらに高まる
有名私立中学への受験競争が激化する
大学間の格差はますます拡大する
4.マンツーマン教育への転換が進む
企業は「質」を重視した採用を行なう
画一的なマスプロ教育は通用しなくなる
5.社会人学生や留学生が多くなる
社会経験が異なる多様な学生が入学
6.教育費の負担軽減が求められる
教育費の負担が大きいことが少子化の原因

【第8章】 国民負担率は収入の4分の3になる!?[年金・社会保障制度]

1.2050年、2人で1人の高齢者を支える
「世代間の助け合い」が大問題に
65歳以上人口が大幅に上昇
負担と給付のアンバランスが進行する
2.国民負担率の上昇は抑え切れない
所得の大半が取られてしまう
過度の「国民負担率信仰」は禁物である
3.公的年金制度は大丈夫なのか?
老後の生活に不可欠な公的年金制度
支払った保険料分の年金が受け取れない!
4.老人医療費の増大が保険をパンクさせる
健康保険の財政危機はなぜ起こるのか?
老人医療費を全国民で負担する
5.介護サービスの需要が供給を追い越す
要介護高齢者数は2025年までに倍増する
介護サービスを供給する体制の整備が急務

【第9章】 恐怖のシナリオは書き替えられるか!?

1.6,000万人ぐらいが適正な人口か?
資源や環境の面から人口の規模を考えてみる
減少する人口でも経済発展は可能か
物質的な消費以外に人の幸福を求める
2.子供を持つ負担を減らす「エンゼルプラン」とは?
子育てと仕事の両立を支援する
塾や習い事の教育費をどう減らせるか
3.少子高齢化先進国スウェーデンに学ぶ
育児休業への経済的支援も充実
現役時代の所得の70%を確保できる年金制度
職住接近と短い労働時間もサポート
4.住みやすい日本をどう創り出すか

以下読書録作成予定