すべての疑問がようやく解けた 年金の本の決定版! 宮武剛『年金のすべて』の読書録

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厚生年金・国民年金増額対策室

宮武剛『年金のすべて』

単行本:269ページ
著者:宮武剛
出版社:毎日新聞社
発売日:2000年(平成12年)7月30日発行

目次

はじめに

【第1章】 年金を支える巨大な「擬似家族」-制度の目的と仕組み
1.勤め人なら、まず給与表を見てみよう
-月収100万円でも70万円でも保険料は、なぜ同じなのか?
2.年金を求めてやまない「長い老後」と「一億総勤め人化」
-危険の保障で「保険」と呼ぶ
3.子や孫や曾孫で、順繰りに仕送り
-少子・高齢化と不況に挟み撃ちされて
[年金ノート1] 年金は、軍事費の調達や労働力の確保策だった

【第2章】 広がる「年金空白地帯」への不安-年金改定の狙いと手法
1.年金額はどれぐらい、いつから受け取れるのか
-年金の早取り、遅取りの仕組み
2.「団塊の世代」から始まる『乗車拒否』
-30歳代から「年金65歳」時代に
-働きながら受給する「在職老齢年金」の行方
3.世代別で負担と給付は大きく違う
-損か、得か、じっくり考えよう
[年金ノート2] 60~64歳の在職老齢年金の仕組み
65~69歳の在職老齢年金の仕組み
「あなたの年金はいったい、いくら」

【第3章】 ついに「御輿の軽量化」が始まった-世紀末改定・その内容と影響
1.混乱、混線の中で成立
-年金という「御輿」の担ぎ方
2.5%カットと賃金スライドの凍結
-御輿への『乗車拒否』広がる
3.あの手、この手の見直し・国民年金の半額割引き
-学生の出世払い(学生納付特例)
-育児休業中の特例
4.最終的な保険料率は、国庫負担しだい
5.新たな世紀へ
-「年金の運用」も大きく変わる
-無駄な融資や天下り先づくりはやめろ
[年金ノート3] 年金制度の吸収・合併の歩み
大型御輿づくりはもう限界

【第4章】 基礎工事をやり直せるか-国民年金の危機と不公平税制
1.自転車操業の「国民年金」
-国民年金は保険料100円でスタート
-致命的な『がん細胞』を抱えて
2.「無賃乗車」はますます増える
-公的年金は拒否し、私的な年金には入る
3.不公平税制の是正と徴収機構の創設を
4.社会保障には「公費」減少の分野もある
-保険方式か、税方式か
-恩給や追加費用を基礎年金に回せ
[年金ノート4] 国会議員や地方議員にも年金はある
国民年金よりもっと深刻な財政危機

【第5章】 女性たちの年金はどうなる-またも先送りの宿題に
1.より長い老後を見詰めて
-最難問は「3号問題」
2.パート労働を突破口に
-堂々巡りを断ち切る
-「オランダ・モデル」という先行例
3.遺族年金の分割
4.別れた妻の年金権をどう確保するか
[年金ノート5] 「障害年金」の光と影

【第6章】 企業年金はどこへゆく-「厚生年金基金」や「適格年金」は生き残れるか
1.3階建ての『年金・高層化』
-基金にはサラリーマンら3人に1人が入る
2.基金財政の失速・暗転
-設立ラッシュから解散ラッシュへ
-当面の立て直し策
3.公私の棲み分けか、公私混同か
「代行返上」に走る
「雇用延長」が企業年金を救う
4.「適年」という名の退職積立金
自営業者ら対象の「国民年金基金」
[年金ノート6] 退職金・年金「前払い」の衝撃

【第7章】 「日本型401K」という『台風の目』
1.給付建ては「マラソン」、拠出建ては「ゴールのない駆け比べ」
-資産管理と運用管理
2.「拠出建て」は普及するか
-「401K」とのPRは『誇大広告』
-自前で運用する方が有利?
-お金持ちはより豊かに?
3.「厚生年金」廃止の先兵となるか
[年金ノート7] 米国の「エリサ法」に学べ

【第8章】 元気の出る「年金」制度へ-加入者すべてが利用できる奨学金制度を
1.いかに御輿の「担ぎ手」を増やすか
-これじゃ「担ぎ手」は増えるわけがない
2.年金の積立金を財源に年間50万円、無利子・長期返済の奨学資金を
-若者すべて『奨学生』の理念で
-貸与も返還も年金の加入者を条件に
3.最大の危機は、「制度への不信」と「世代間の対立」
-「年金」の存在感を、若者たちに示せ
[年金ノート8] 福祉先進国「スウェーデンの実験」を教訓に

あとがき
参考文献
索引

以下読書録作成予定