定年からの引き算ではない人生を設計する方法 清家篤『定年破壊』の読書録

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清家篤『定年破壊』

単行本:254ページ
著者:清家篤
出版社:講談社
発売日:2000年(平成12年)9月14日第1刷発行

表紙

定年からの引き算ではない
人生を設計する方法
定年を境に過去の実績や
栄光が消え去るのはおかしくはないか。
今や、定年は反社会的制度である。
引退の時期を自分で決め、豊かな人生を築くための参考書。

[主な内容]
・定年は当たり前の制度ではない
・「組織の若返り」という錯覚
・定年廃止は労働組合の利益に
・年功的処遇だから定年が必要になる
・フラットな賃金にすればよい
・企業は雇用保障ができなくなる
・年齢を基準にするな
・高度な仕事ほど年の功が必要
・重みを増すプロフェッショナル中高年
・年齢差別禁止法の制定を
・能力開発の方法
・本当の能力主義なら定年は不要
・年金支給は60代後半に
・引き算から足し算の職業人生へ

目次

まえがき

【第1章】 定年はいらない
定年は当たり前の制度ではない
十年後の社会
定年は反社会的制度になる
「組織の若返り」という錯覚
日本の活力は定年破壊から

【第2章】 日本的雇用制度が中高年危機の原因
60代の経営者が定年延長に反対するのはおかしい
経営者にこそ定年が必要
なぜ中高年は日本的雇用制度が好きなのか
日本的雇用制度が中高年を危機に追い込んでいる
なぜ労働組合は定年廃止を要求し切れないのか
若い世代にとって現行制度は不利だ
少子化対策で問題は解決しない

【第3章】 定年はなぜ存在するのか
年功賃金だから定年が必要になる
長期の収支勘定を合わせる仕組み
年功的処遇だから定年が必要になる
現行の能力開発制度だから定年が必要になる
能力格差をわざわざつけるから定年が必要になる
企業に雇用調整の自由度が少ないから定年が必要になる
一律の扱いだから定年が必要になる

【第4章】 制度を変えれば定年は不要になる
制度は変えられる
フラットな賃金にすればよい
重みを増すプロフェッショナル中高年
上司が部下を評価する能力の問題
能力開発は自らの選択と費用負担で
労使で新しいルール作りが必要に

【第5章】 雇用制度はいずれにしても変化する
定年は労働条件を守る安全弁ではない
現行の賃金体系はいずれにしても崩壊する
競争のあり様が年功制を変える
いずれにしても変わる賃金制度
処遇制度も変化する
一社による雇用保障体制の崩壊
労働市場を通じた雇用保障体制へ
自由か安定かの選択ではない

【第6章】 本当の能力主義なら定年は不要
能力主義のおかしな合唱
年功賃金も能力主義の面をもっている
リストラと能力主義賃金の併用はおかしい
賦課方式の年功賃金は維持困難に
ちょっとした格差で社員を競争させてきた
能力主義導入のための3つのポイント

【第7章】 時間を基準としない仕組み
労働時間を短縮すれば生涯労働時間は延びる
長時間労働と貢献度の関係
長時間労働=善ではない
労働時間を短縮し生産性を上げる
年俸制は定年廃止の追い風
バランスの良い生涯時間配分を

【第8章】 年齢、性別、出身国を基準にしない
定年は年上の人を蔑ろにする制度だ
企業一家意識の変化
独り立ちするまでは年功的でよい
プロフェッショナルの仕事こそ年齢は無関係だ
高度な仕事は年の功を必要とする
高齢者優遇策はやめる
年齢を基準としないということは性別や出身国も基準としないことだ

【第9章】 定年をなくすためには市場活用を
定年なしは、一つの会社に居続けることではない
能力主義の保障は労働市場で
労働市場情報を充実せよ
市場価値を高める能力開発の方法
セーフティネットとしての雇用保険の充実を
年齢差別禁止法の制定を

【第10章】 年金、介護と定年破壊
年金と定年廃止の関係
年金支給は60代後半から
年金の収入制限は廃止
雇用延長に動き出した労組
年金制度改革の4つのポイント
介護保険制度は定年破壊を促進する

【第11章】 引き算から足し算の職業人生へ
定年からの引き算ではない雇用人生に
プロフェッショナルとしての職業人生
定年なしだから早く引退することもできる
個人の手に人生設計を取り戻す

あとがき

以下読書録作成予定