迫り来る日本経済悪夢のシナリオ 木村剛『キャピタル・フライト 円が日本を見棄てる』の読書録

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木村剛『キャピタル・フライト 円が日本を見棄てる』

単行本:302ページ
著者:木村剛
出版社:実業之日本社
発売日:2001年(平成13年)11月16日初版第1刷発行

目次

【プロローグ】 危機になるまで危機対策を考えない国・日本
-日本に対する信認が崩れたとき、マネーの大脱走が始まる

国家の体を為していない日本
いま日本は危機に満ち溢れている
キャピタル・フライトを回避できるか

【第1章】 悪夢のシナリオを検証する
-刻々と近づくキャピタル・フライトの危機

日本はアルゼンチンやトルコになるのか
通貨売りを仕掛けたくなる国
日本は破綻し得るか
発展途上国型経済破綻の危険性
エンバラッシング(何とも困り者な)ジャパン
マネーの大脱走が始まる
貿易黒字はなくならないか
景気回復の一兎を追ってきた結果を反省せよ
積み上がっていく借換国債
長期金利はどう動くか
悪い金利上昇は起こるか
長期金利が上昇すると、どうなるか

【第2章】 不良債権という時限爆弾
-正当な引き当てがなされていないことが問題

水道管に詰まった「ゴミ」
一向に減らない不良債権
株価は銀行を厳しく評価している
嘘をついていたのか、それとも能力がないのか
「直接償却は善」で「間接償却は悪」か
会計原則は粉飾決算の道具なのか
ジャパニーズ引当は信用できない
「オフバランス化」で不良債権問題が片づくことはない
含み損だらけの財務諸表
会計処理が終わらないから、不良債権が流通しない

【第3章】 「大手30社問題」とは何か?
不良債権問題の本質は「大手30社」に対する引当不足

債権放棄のガイドラインがあれば、不良債権処理は進むのか
「部分直接償却」という隠し技
主要行の破綻懸念先以下だけが不良債権か
金融問題は信用問題である
申請主義という大いなる矛盾
不良債権処理の基本原則は「あいうえお」
ルールなき資本主義でよいのか
不良債権問題の核心は「大手30社」の引当不足
「大手30社問題」の真意はここにある
「大手30社」から始まる銀行再生計画
不良債権処理は会計問題である

【第4章】 本当にこの国は「破綻しない」のか
微妙かつ脆弱なマクロバランスはいつか必ず崩れる

すでにお金はジャブジャブに溢れている
ジャブジャブの資金が国債を買い支えている
歴史は国債の暴落を予言する
銀行であることを放棄している銀行
日本経済は不安定な綱渡りを続けるピエロ
微妙かつ脆弱なマクロバランスが崩れるとき
アイルランド債よりも格下の日本国債
財政赤字は危機的レベルを超えている
バブルが再発しても税収は足りない
国債は本当に国民の資産か
「自国民が国債を買っているので安心」か
「国家は破綻しない」は思い込みにすぎない

【第5章】 量的緩和の行き着く先は
通貨は堕落し、国民は塗炭の苦しみを味わう

ゼロ金利政策を巡る日銀の迷走
下手くそなゼロ金利解除
ゼロ金利実施と解除の真相
銀行券は日銀総裁の借用証書にすぎない
イリュージョンが崩れたとき、通貨は堕落する
日銀の国債直接引受は禁断の手段
3月19日、日銀は自殺した
ひたすら輪転機を回し続ければ・・・
インフレは貨幣経済そのものを殺す
量的緩和論はインフレ待望論にすぎない
インフレは調整できない
デフレからインフレへの転換

【第6章】 悪夢のシナリオは回避できるか
日本は今、キャピタル・フライトの瀬戸際に立っている

日本国民に突きつけられている「究極の選択」
学ぶべきは韓国の経験
「骨太の政策」は苦渋の文章
産業再生とセーフティネット
これが最後のチャンス
日本を衰退死させるウルトラ・ソフト・ランディング
ハード・ランディング=「お先真っ暗」ではない
「先送り」を止めない限り、日本経済は再生しない
金融庁は信用を取り戻せるか
わずかな光明-金融庁の2つの人事
「いま、そこにある危機」を認識せよ
ポートフォリオの中核は自分の仕事
マイホーム信仰を捨てよう
知らないものには手を出さない
株式投資の基本は「買ったら忘れる」こと
「寄らば大樹」から「自分が大樹」へ

以下読書録作成予定