避けられない「報酬比例部分の個人口座化」 野村総合研究所『2004年公的年金改革』の読書録

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厚生年金・国民年金増額対策室

野村総合研究所『2004年公的年金改革』

単行本:448ページ
著者:野村総合研究所
出版社:株式会社野村総合研究所広報部
発売日:2002年(平成14年)6月21日初版発行

目次

はじめに

【第1章】 日本の年金改革の全体像

<要約と結論>
1 公的年金改革
[1] 必要となる給付の削減
[2] 自己積立口座の導入
[3] 公的年金に対する課税
2 企業年金改革
[1] 積み立て不足の発生と確定拠出型年金の導入
[2] 確定拠出年金の課題
[3] 確定給付企業年金法の導入
[4] 米国における年金受給権とPBGC
[5] 年金財政の健全性を測る尺度
3 私的年金と公的年金改革の全体像
4 ESOP、新たな株主の創造
[1] 動揺する株式相互持ち合い制度
[2] 報酬戦略としてのESOP
[3] 制度としてのESOP
[4] 日本版ESOPの原案
[5] 課題は税制対応

【第2章】 欧米における公的年金改革の潮流

<要約と結論>
1 米国の公的年金改革
[1] 米国の公的年金(ソーシャル・セキュリティ)の仕組み
[2] 公的年金制度改革論議の道のり
[3] ブッシュ政権による公的年金改革への取り組み
2 欧州諸国における改革への取り組み
[1] 英国における取り組み
[2] スウェーデンにおける取り組み
[3] ドイツにおける取り組み
3 わが国での改革論議に向けて
補論1 米国公的年金制度の枠組み
[1] 公的年金制度の5原則
[2] 公的年金制度の運営の実際
[3] 退職給付の算定方法
[4] 支給開始年齢の引き上げ
補論2 米国における公務員年金改革論議
[1] 自治体の間で広まる確定拠出型プラン導入の動き
[2] フロリダ州の確定拠出型年金導入の試み

【第3章】 公的年金への個人口座導入案

<要約と結論>
1 公的年金制度
[1] 加入者と保険料拠出
[2] 厚生年金給付
[3] 公的年金の特徴
2 公的年金を取り巻く外部環境
[1] 人口の少子高齢化
[2] 低成長が続くマクロ経済
3 厚生年金の現状と1999年の年金改革
[1] 厚生年金の財政状況
[2] 1999年制度改革と年金財政見直し
4 現行制度内でのモデルシミュレーション
[1] 公的年金モデルと基準ケースの結果確認
[2] 人口動態シミュレーション
[3] 厚生年金加入率シミュレーション
[4] 年金給付減額シミュレーション
5 残される課題
[1] 厚生年金水準の議論
[2] 世代間扶養機能について
[3] 年金不信と年金不安の背景
6 個人口座の導入
[1] 賦課方式と積立方式
[2] 個人口座の導入
7 個人口座導入のシミュレーション
[1] 移行過程
[2] 個人口座導入後の年金制度と年金給付の姿
[3] まとめ
補論1 年金財政方式と経済成長
補論2 国庫負担率のシミュレーション
補論3 年金債務の考え方

【第4章】 仕事と育児の両立-デンマークに学ぶ

<要約と結論>
序-「生活小国」日本の岐路
1 デンマークの社会保障制度と福祉制度
[1] デンマークとはどんな国か
[2] 福祉制度
2 現役世代の生活に生かされる社会保障制度
[1] デンマークの現役世代の生活
[2] 女性労働者にとっての働き方と労働環境
3 社会保障制度の概要とファイナンス
[1] デンマークの社会保障制度
[2] 税制-所得税を中心とした所得再配分
[3] 財政
[4] 家計簿-余剰金はほんのちょっぴりだが、豊かな暮らし
4 デンマークの課題、日本の課題
[1] 不断なる見直しと挑戦を続けるデンマーク社会
[2] 日本が学べること-働き方の見直し

【第5章】 米国企業における高齢化対応策

<要約と結論>
1 近年の米国労働市場の変化
[1] 3つの特徴
[2] 女性のほうが大きい雇用拡大
[3] 雇用コストの抑制と人件費の変動費化
2 米国大手企業にみる高齢化への対応
[1] 高齢化にともなう2つの問題
[2] コントロール可能とみなされている年金問題
[3] 商店は終身型医療保険のコスト抑制へ
[4] 不足が懸念されるのは知識・技能労働者のみ
[5] 収益への貢献度に応じた処遇という原則は、結果的に高齢化対策にもなる
3 求められる家計の自助努力
[1] 重要性が増す貯蓄、高齢者の就労延長
[2] 段階的退職も解決策にはなり得ない
[3] 「企業はまず生き残らねばならない」

【第6章】 米国のシニア向けファイナンシャル・プランニング

<要約と結論>
1 シニア向けファイナンシャル・プランニングが注目される2つの背景
2 シニア向けファイナンシャル・プランニングとは
[1] 一般的なファイナンシャル・プランニング
[2] シニア向けファイナンシャル・プランニングの本質
[3] ベビーブーマーの退職生活の持つユニークさ
[4] シニア向けプランニングの基本形-新しい「三本脚の椅子」
[5] 退職生活費確保のプランニング
[6] 「緊急時プランニング」-医療保険・介護保険・「終の棲家」
[7] 「遺産プランニング」-パートナーや子・孫へのプレゼント
3 米国シニアの資産負債選択の実際
[1] 増大続くシニアの保有資産
[2] シニアの金融資産ポートフォリオ
[3] 高まるシニアの負債管理の重要性
4 動き始めた金融サービス業
[1] 「ロールオーバーIRA」を巡る競争
[2] 「総合的アプローチ」の試み
[3] 金融サービス業の取り組みと独立系ファイナンシャルプランナーへの期待
5 「リタイアメント・インフラ」の必要性
[1] 拡大するAARPの役割
[2] 金融ジャーナリズムの機能
[3] インターネットを通じたシニアの交流

執筆者紹介

以下読書録作成予定