就職できない若者たちが激増している 宮本みち子『若者が「社会的弱者」に転落する』の読書録

厚生年金・国民年金増額対策室年金読書録(年金、年金生活、社会保障関連の本) > 宮本みち子『若者が「社会的弱者」に転落する』の読書録

厚生年金・国民年金増額対策室

宮本みち子『若者が「社会的弱者」に転落する』

新書:184ページ
著者:宮本みち子
出版社:洋泉社
発売日:2002年(平成14年)11月21日初版発行

目次

はじめに

1 若者たちは崖っぷちに立っている

「独身貴族」の出現-80年代
パラサイト・シングル論-90年代
フリーターと未婚現象
親と子の果てしない逡巡
欧米諸国の「若者状況」の警告
真の危機とは何か-若者がなだれをうって社会的弱者に転落する

2 若者の危機が隠蔽される社会

若者バッシングという現象
仕上げは会社-日本型自立のプロセス
【経済】
欧米で若者の貧困はどのように起こったか
ヨーロッパでは若者の危機をどう分析しているのか
日本型「自立のしかた」はなぜダメになったのか
教育費が強める親子の絆
若年VS中高年の経済格差がひろがる
【心理】
「大人」の定義が変わった
若者も大人も「自分探し」?
古典的モラトリアムから、新しいモラトリアムへ
消費市場-モラトリアムの新たな天国
現実社会からの逃走
社会が責任を負わないしくみ-「自己選択・自己責任」の呪縛
【結婚・出産】
おたがい結婚したくない男女が増えていく
パラサイト・シングルはどこへいく
親子関係を支える基盤の崩壊
若者の自立に社会が責任を負うしくみを

3 家族・親子から「若者の危機」を読む

[なぜ子育ては苦労な仕事になってしまったのか]
少子化-2050年、高齢者人口は35.7%に
なぜ、子育ては苦労な仕事になってしまったのか
家庭の教育力は低下しているか
「親の責任」と「子ども中心主義」の矛盾
[各国レポート「子どもの現在」]
根っこのない日本の子どもたち
欧米のホームレスVS日本の家庭内問題
子どもの根っこを生活と社会の中に生やす
生きる力と仕事の教育
[友達親子という困難]
親子関係を変えた家庭経済
子どもが「消費の王様」になる
個計化と家族の変容
消費だけがとりもつ友達親子
友達親子に未来はあるのか

4 日本の社会に未来はあるのか

[長期停滞の時代の若者の選択]
からっぽの高学歴社会
【提案1】教育のコストは本人負担というしくみを
【提案2】学生の仕事を職業につなげる
[若者の没落をふせぐために社会がすべきことは何か]
自立を「シティズンシップ」で計る
【提案3】社会に若者を託すしくみ、若者が自分を試す時期をつくる
スウェーデンにおける包括的青年政策への道
日本での包括的青年政策の構築に向けて
当事者、それは社会である

あとがき
引用文献
初出について

以下読書録作成予定