家族と雇用が変わる時代 駒村康平『年金はどうなる』の読書録

厚生年金・国民年金増額対策室年金読書録(年金、年金生活、社会保障関連の本) > 駒村康平『年金はどうなる』の読書録

厚生年金・国民年金増額対策室

駒村康平『年金はどうなる』

単行本:248ページ
著者:駒村康平
出版社:岩波書店
発売日:2003年(平成15年)11月14日第1刷発行

目次

はじめに

【Ⅰ】 人口の変動と年金

[1]少子高齢化と年金
高齢社会の状況
少子化の原因は
少子化がもたらすもの
働く人が減っていく
人口構成の変化
人口構成が社会保障に与える影響
人口推計は年金にどのような影響を与えるのか
賦課方式の年金
長期的な視野での調整
[2]社会保険の役割
保険の仕組み
社会保険と民間保険の違い
公平とは何か
社会保険の加入は、世帯単位か、個人単位か
世代間の公平性と所得代替率

【Ⅱ】 公的年金の仕組み

[1]公的年金の仕組みと役割
1階部分の国民年金と2階部分の厚生・共済年金
3つのリスクをカバー
国民年金の負担と給付
老齢基礎年金
障害基礎年金
遺族基礎年金
厚生年金と共済年金
厚生年金の保険料
老齢厚生年金
障害厚生年金
遺族厚生年金
共済年金
[2]年金制度の歴史-年金はどのように今日の姿になったのか
戦後の混乱期に再スタートした公的年金
国民皆年金の成立と賦課方式への移行
基礎年金とは
第3号被保険者の保険料は、だれがどのように負担しているのか
1990年代の年金改革
1994年の年金改革
1999年の年金改革
[3]日本経済と年金
年金と貯蓄と働き方
年金と企業
年金給付の現状は
[4]年金のかかえている、さまざまな問題
年金の空洞化
空洞化がもたらすもの
税方式
基礎年金の役割をどのように考えるか
厚生年金加入者が減っていく
年金保険料の上昇
給付の水準の引き下げ
受給者の数を減らす
世代間の公平性
積立金の運用問題

【Ⅲ】 生活と年金の実態

[1]年金への期待と不安
人々の持っている不安感
公的年金への不安と期待
[2]年金はいくらもらえるのか
厚生年金の給付の水準
個別所得代替率
退職直前の所得との比較
高齢者にとって安全な資産となる年金
高齢者の生活実態は
高齢者の就業と年金
生涯にわたるキャリア形成
在職老齢年金

【Ⅳ】 女性と雇用の年金改革

[1]女性のライフコースと男性の就労の変化
教育の変化
女性の働き方
結婚の変化 晩婚化と未婚化
離婚
変わる日本型雇用慣行
失業率の上昇
年功賃金体系の崩壊
専業主婦世帯
家族の変化
[2]モデル年金
モデル年金とは
モデル年金と所得代替率
モデル年金と乗率
所得代替率を再検討する
[3]第3号被保険者制度をめぐって
第3号被保険者問題とは
負担をめぐる不公平感
さまざまな考え方
6つの選択肢
第3号被保険者自信の意見
個人単位化
[4]パート・アルバイトの厚生年金加入
パート・アルバイトの増加
パート・アルバイトと社会保険
厚生年金加入枠の拡大
[5]子育て支援の導入
子育て支援政策の必要性
年金による子育て支援は可能か
[6]年金分割
年金分割とは
増える離婚
離婚時の年金の取り扱い
諸外国の例
年金額の分割と年金権の分割
年金権の分割へ向けて
[7]遺族年金の何が問題か
遺族年金とは
遺族年金の問題点
高齢の遺族配偶者における、掛け捨て問題
若年の遺族配偶者の問題

【Ⅴ】 年金改革の方向性

[1]年金改革の選択肢
公的年金が直面するリスク
政府の年金調整能力の限界
賦課方式と積立方式
諸外国の年金改革をみる
スウェーデンの年金制度大改革
所得比例年金と最低保障年金
概念上の拠出方式
自動調整機能
イギリスの年金改革
ドイツの年金改革
アメリカの年金改革
日本の示唆
「既裁定の年金」をどうするか
私的年金の優遇政策
所得比例年金の可能性
[2]厚生労働省による2004年の年金改革案
年金体系
年金の負担と給付の調整方法
マクロ経済スライド方式
給付の水準について
ポイント制の導入
年金改革の影響
坂口試案
将来をどこまで見通すか
改革をめぐる議論
年金課税
所得税の空洞化
税と世代間の公平性
[3]所得比例年金という選択肢
政府の役割とは何か
就業と拠出建て年金
所得比例の拠出建て年金
社会保険にアクセスする権利の保障
最低保証年金の導入
[4]新しい福祉国家の役割
医療保険、介護保険の改革
福祉国家をめぐる環境の変化
次世代育成の強化
医療・福祉重点型の社会保障へ
セーフティーネットからトランポリンへ
新しい福祉国家の理念

あとがき
主要参考文献

以下読書録作成予定