厚生年金福祉施設こそ年金理解の架け橋 橋本奎一郎『叩き売りされる厚生年金福祉施設は本当に不要か』の読書録

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厚生年金・国民年金増額対策室

橋本奎一郎『叩き売りされる厚生年金福祉施設は本当に不要か』

単行本:189ページ
著者:橋本奎一郎
出版社:プロスパー企画
発売日:2005年(平成17年)10月4日初版第1刷発行

目次

まえがき

【第1章】 年金非難の大合唱に隠れた利用者の声

1.年金改革でやり玉に上がった厚生年金福祉施設
・年金福祉施設の5年以内の売却方針が打ち出される
・民間なみの基準で赤字なら廃止するのが正しいのか
・叩き売りのうえ雇用保障もなくて許されるのか
2.年金福祉施設への逆風に耐えながら訴える運営サイドの声
・法案提出・成立で動く出した年金福祉施設叩き売りへの道
・運営サイドからの考え方と要望

【第2章】 厚生年金福祉施設は儲からない仕組みになっている

1.ビジネスが目的ではなく福祉が目的
・数十年の長期間保険料を納める加入者への福祉的還元に意義
・厚生年金事業振興団の設立の経緯と運営の歩み
・年間利用者4,400万人の貢献度は無視できない
2.施設減価償却費の概念がないのは理由がある
・減価償却費の分は福祉目的に使われる
・国の正式な会計では80%の施設は黒字
・二束三文で売り飛ばすより生かす努力が必要
3.強いられてきた控えめな経営
・多くの国民は施設の存在を知らされていない
・宣伝が許されず、民業圧迫とみなされる活動は禁止
・利益を出しすぎないように価格は安く要求される
4.グリーンピアに象徴される政治家の責任
・13ヶ所すべてに多くの政治家が関わっている
・このような国の資産「投げ売り」は許されるのか
5.年金福祉施設自身も黒字確保のために経営改革
・経営改革で黒字転換に成功した厚生団
・国費整備費の減少を視野に入れた経営計画

【第3章】 施設の努力、職員の努力も知ってほしい

1.お客様のために施設はこんな努力をしている
・民間企業にも負けない奮闘努力の数々
・行政出身センター長が熱意を持って黒字転換を達成
・地元と提携した地域密着経営を進める新潟会館
・テレビでも大好評の施設の味を生み出す工夫
2.全国で頑張っている厚生年金施設の横顔
3.行政から来た優秀な職員の貢献度
・天下りは問答無用で悪なのか
・地元の人より歴史に詳しくなる
・ハンディを持ちながらも民間以上の施設運営
4.こんな社会貢献もしている
・地域貢献活動で地元との結びつきを強める

【第4章】 こんなお客様の喜びの声を消していいのか

1.お客様アンケートが語る事実
・お客さまの声こそ収益向上のヒント
・厳しい要求とともに満足・感謝の声も多い
2.アンケート事例に見るお客様の声
・アンケートにみる宿泊施設へのお客様の支持

【第5章】 厚生年金福祉施設は業務改革でよみがえる

1.厚生年金福祉施設の業務改革のための課題とは
・厚生年金施設に必要な「公的福祉の使命+ビジネスマインド」
・中長期的な最大の課題は人材育成
2.お客様の満足に高度に応えられる人材を育成する
・危機感こそ改革の原動力
・あいさつの徹底が人を育てる
・幹部がきちんと責任と役割を果たす
・お客様の潜在ニーズを顕在化させる努力
3.お客様を基準にした商品力の強化
・魅力ある施設は魅力ある商品から
・基本的な利用料金は抑えて付加価値で追加してもらう
・お客様に近づいてもらえる商品開発
4.福祉目的を生かすためにも採算無視の価格は見直す
・安くさえあれば福祉目的を果たすのか
・広く国民に宣伝できないことが価格を高くする一要因
・叩き売りは国民の利益を損ねる
5.販売促進強化で目指す機会ロス撲滅と需要の創造
・機会ロスの撲滅が販売促進の主要な課題
・需要をいかにつくり出すか
・「ご紹介カード」は最高の種まき
・会話力こそ商品
・さまざまなイベントによる集客
・毎日が祭りの日
・婚礼売上の構成率を下げ、長寿祝いの売上を高める
・エージェントを活用して知名度を高める
6.マイナス思考を捨てて顧客づくりに邁進
・ポイント夢カードを活用した顧客づくり
・顧客を持つことがマイナスになることはない
・顧客づくりをしなければ自らの首を絞める
・企業、団体に求められる個人情報保護法対策とは
・個人情報保護と顧客づくりへの活用
7.発想を変え、顧客データの活用と分析を強化する
・活用されていない業界二位の豊富な顧客データ
・顧客データの整理と分析方法
8.身の回りの環境を磨く
・環境の鮮度を落とさないことがサービス業の必要条件
・人間性を高めることの大切さ
9.利益マインドを持ち経営構造を改革
・役割分担を明確にした設計図を作って実践する
・改善目標を決め、全員で実施する
・全員が利益マインドを持ち営業利益率10%を目指す
10.主体的に動く組織に再編
・幹部が組織を理解する
・上下の信頼関係を築き執拗に行動する
11.地域ブランドとしてブランドイメージを構築
・ハードとソフトのバランスが大切
12.実録/ポイント夢カード導入にみる職員の奮闘と業務改革の課題
・厚生団からのカード導入依頼
・施設を広く知ってもらうこともカードの目的
・民業圧迫の声を恐れるな
・施設売却の動きにはカード実績で必要性を示す
・逆境にめげず奮闘する職員たちの姿
・カードをもっと活用するための提案

【第6章】 年金を生かす厚生年金福祉施設の運営戦略

1.必要とされ魅力あふれる厚生年金福祉施設の将来像
・少子高齢化対策も厚生年金福祉施設の大切な役割となる
・知恵を絞った運営方法で財政基盤を確保する
2.厚生年金福祉施設に期待される新しい役割
・予防医学で健康増進をサポートする
・50歳代にはセカンドライフのための老人大学を提供
・若者には人生に希望を与える人間形成大学を提供
・会社の福利厚生施設として年金福祉施設を活用する
3.厚生年金福祉施設の運営アイデア
・民営化の場合でもサポーターが支える会社であることが必要
・マイ施設意識の醸成こそ新会社の生きる道
・国民宿舎日本一の「鵜の岬」の例に学ぶ

あとがき(再構築に向けて)
エリア別施設マップ
INDEX

以下読書録作成予定