「自分以外はバカ」の時代 速水敏彦『他人を見下す若者たち』の読書録

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速水敏彦『他人を見下す若者たち』

新書:214ページ
著者:速水敏彦
出版社:講談社
発売日:2006年(平成18年)2月20日第1刷発行

目次

はじめに
日本人の感情・やる気が変わった
若者、負け組の「他者軽視」
現代人への警告として

【第1章】 感情が変わった
子どもの感情の変化
頻繁に「怒り」を感じ、表出する子どもたち
「悲しみ」にいくく、「喜び」にくい子どもたち
表出されない感情
恐れ、驚き、面白さ
感情日誌から見た若者の日常的感情
中学生の喜び、怒り、悲しみ
大学生の喜び、怒り、悲しみ
感じない子どもたち
「悲しみ」と「怒り」の性質
感情の文化差
悲しみ量の歴史的変化
作文から見る
流行歌から見る
映画から見る
個人的怒りの増大
貧しさから豊かさへ
権威主義から民主主義へ
宗教の衰退
集団主義から個人主義へ

【第2章】 やる気が低下する若者たち
やる気の変化
自信のない日本の若者
有能感の国際比較
「大志」を嫌う現代っ子
大人側の責任
昔と今の大学生
集団を避ける若者たち
大学生の内的エネルギーの減少
僕の長所って何?
子どもに距離を置く教師
子どもや若者に蔓延する欝

【第3章】 他者を軽視する人々
「自分以外はバカ」の時代
親の問題行動
平然とする若者たち
社会的迷惑行為が増える理由
薄れる罪悪感
大衆は劣等
他人蔑視の昔と今
ピーナッツに見るルーシーとチャーリーの性格
謝らない子ども、親

【第4章】 自己肯定感を求めて
「並み以上」の感覚
自己愛的性格の浸透
日本人のポジティブ・イリュージョン現象
高校中退者の楽天主義
可能自己
自己肯定の不安定さと他者軽視

【第5章】 人々の心に潜む仮想的有能感
他者軽視と仮想的有能感のメカニズム
仮想的有能感が働きやすいケース
下方比較で安心する
希薄化する人間関係の中で
人間関係のストレス
他者軽視傾向から推測する
仮想的有能感を持つ人の特徴
軽蔑や嫉妬を含む仮想的有能感
自己愛との距離
社会・文化的要因
ITメディアの影
ネットの中の有能感
インターネット好きでドラマが嫌い
誰にでもある仮想的有能感

【第6章】 自分に満足できない人・できる人
自尊感情が高いのか低いのか
自尊感情・仮想的有能感・自己愛的有能感
経験に基づかない仮想的有能感VS経験に基づく自尊感情
仮想的有能感と自尊感情との関係
有能感の4タイプ
年齢と仮想的有能感
年齢群ごとの有能感タイプ
「萎縮」する若者にも注目
年輩者の「全能型」にも注目

【第7章】 日本人の心はどうなるか
感情ややる気を動かす仮想的有能感
仮想的有能感と一般的怒り
個人的出来事に怒り、社会的出来事に無反応
高校生の感情反応調査から
悲しみはどこへ
泣いてみたいだけ
悲しみをエネルギーに
悲しみの文化の意味
心から「喜ぶ」ことができますか
集団での喜びを感じない人々
「笑い」の変質
「ユーモア」の源泉
熱くなれない理由
21世紀社会への警鐘としての仮想的有能感
個人主義の文化差
仮想的有能感からの脱出
しつけの回復
自尊感情を強化する
感情を交流できる場を!

おわりに

以下読書録作成予定