年金問題の信用不安をいかに解消するか 永富邦雄『年金無血革命』の読書録

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厚生年金・国民年金増額対策室

永富邦雄『年金無血革命』

新書:219ページ
著者:永富邦雄
出版社:文藝春秋
発売日:2006年(平成18年)12月20日第1刷発行

目次

まえがき

3つの無血革命
急を要する政治課題
「軍資金」に回された年金
毎日100万円ずつ使うと、1兆円は何年でなくなる?
140兆円の約40%が不良債権化!?

【第1章】 年金制度の歩み

[1]欧米の年金-お妾さんのお手当てから始まる
年金は、愛妾に対する報酬だった
鉄血宰相ビスマルクの公的年金保険制度
企業年金受給第1号はチャールズ・ラム
米第1号はアメックス社
[2]日本の年金-明治維新政府の秩禄から始まる
維新リストラにともなう生活保障年金
年金制度の官民格差
企業年金の先駆者-武藤山治と圑琢磨
大東亜戦争勃発で公的年金誕生
今のライフスタイルに合わせた年金を

【第2章】 公的年金の現況

[1]現状認識の徹底-改革の第1歩
3人で2人を扶養する時代に
(一)厚生年金(二)国民年金(基礎年金)(三)共済年金(四)厚生年金基金
[2]年金積立金の問題点
国民の預けたお金だと、当事者は再認識を
今までいくら支払ったかも通知が来ない
牛を馬に乗り換えた?
[3]社会保障の限界
北欧4カ国の実情
松下幸之助氏が「なぜ私に年金をくれるのか」
[4]人口問題
人口、純減時代となる
平均寿命と平均余命の誤解

【第3章】 私的年金の問題

[1]企業年金
「退職金」は特異な制度
確定拠出年金
人気の高いハイブリッド型年金
[2]個人年金
私的年金の本流は個人年金
[3]自己責任の時代
個人年金も企業年金も金融商品である
問われる国の「自己責任」

【第4章】 欧米から学ぶべきこと

[1]アメリカの制度と問題点
(一)社会保障(二)企業年金(三)公務員年金
[2]スウェーデン方式
高福祉高負担を国民がヨウニンしている欧米4カ国
自己責任を意識した保険料比率の年金制度
[3]英国式適用除外制度
[4]ロシアの年金制度
[5]中国の年金制度
[6]税制問題
矢野恒太翁の「所得単税論」
寄付への税額控除を
贈与税や相続税の再検討を
消費税引き上げは社会保障制度全体の見直しが終わってからに

【第5章】 トンチン式保険制度

[1]生命保険との関係
「生命表」を開発したハレー彗星の発見者
福沢諭吉が紹介した生命保険の仕組み
[2]トンチン年金保険
長生きするほど得な仕組み
中山泰平氏の彗眼

【第6章】 金融市場の大改革

[1]資本市場の大変化
ブレトンウッズ協定
ハリー・ホワイトと「ハル・ノート」
ドルに対する不安
一兆円以上の損失
「金融・金幽・金優」
「紙の見えざる手」と「悪魔の手」
新たな為替リスク
[2]新たな金融秩序の構築
経済環境の整備と監視
ストックオプションの逆用
当事者の倫理観を

【第7章】 年金無血革命に向けて

[1]シンクタンクの起き上げ-満鉄調査部から学ぶ
情報開示こそ改革の第一歩
後藤新平の「文装的武備」
満鉄調査部の三大レポート
[2]企業経営者・労組も一体での取り組み
労使とも限界を超えつつある将来に対する負担増
[3]次の総選挙は年金改革選挙に
与野党が超党派で協議を
みんなで考えれば怖くない

あとがき
参考文献

以下読書録作成予定