長期上昇景気に陥穽(かんせい)あり! 高橋乗宣『2007年日本経済』の読書録

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厚生年金・国民年金増額対策室

高橋乗宣『2007年日本経済』

単行本:185ページ
著者:高橋乗宣
出版社:東洋経済新報社
発売日:2006年(平成18年)12月8日発行

目次

【第1章】 プロローグ
-日本発経済危機の可能性

回復の実感なき「いざなき景気」超え
「資産インフレ、製品デフレ」の時代は続く
円キャリートレードによる危険な世界同時株高

【第1章】 世界経済
-日本の金利上昇が米国バブル経済に幕を引く

1.日銀ゼロ金利解除のインパクト
旺盛な資金需要で追加利上げは避けられない
日本の超低金利は世界の資金供給源
2.秒読みに入った米国の経済破綻
米国バブル経済が崩壊の危機
米国住宅バブルの終焉と景気減速の不安
米国経済崩壊のシナリオ
3.米国経済・救済への道
第2のプラザ合意はもはや非現実的
ブラックマンデー直前に様相が似てきた世界経済
世界同時株安という最悪のシナリオが現実に
最悪のシナリオを回避できるのは中国の出方私大

【第2章】 国内経済
-「100年に1度」の好機と永久デフレの混在が続く

1.実感なき景気回復の正体
「100年に1度」のステージに入った日本経済
いざなぎ景気を超える戦後最長の好景気
デフレ時代はまだまだ続く
一般庶民にはほど遠い好況感
働く貧困層の増大-ワーキングプアの悲劇
採用時期の多様化でさらに格差は広がっていく
最大のリスク要因はアメリカのトリプル安
2.グローバル経済下の企業経営
原油高騰で悲鳴をあげる運輸業界
過当競争で体力を消耗する家電メーカー
自動車産業の未来は海外展開にかかっている
景気回復の恩恵を受けている銀行業界
民間金融機関の脅威となる郵貯の「投信拡大戦略」
金利上昇は企業淘汰を加速させる

【第3章】 ポスト小泉
-課題は「小泉改革の継承」ではなく「小泉失政の補正」

1.小泉失政の大罪
小泉失政は日本の救世主だったのか
小泉構造改革は大失敗した
格差拡大を放置した小泉改革の罪
弱者に厳しく、強者に手厚い政策
年金役人の不正の根底にあるのも「小泉失政」
2.安倍新政権が背負った課題
アジア外交を破綻させた責任は重い
小泉改革が育てた拝金主義という名のあだ花
日本は再チャレンジできない社会なのか
地方の疲弊にどう挑むのか
テロには強い姿勢で立ち向かうべき

【第4章】 世界秩序
-グローバル化の進展が「経済ナショナリズム」を呼び起こす

1.新たな段階に入ったグローバル経済
浮かび上がってきたグローバル経済の負の側面
経済ナショナリズムが吹き荒れるEUの危機
中国にも経済ナショナリズムの波が
2.保護主義に向かう世界経済
全世界に広がる資源ナショナリズム
資源高騰で大ロシアの復活か
資源ナショナリズムの拡大は日本を窮地に陥れる
WTO「ドーハ・ラウンド」の行き詰まり
国債協調路線破綻の危機
3.新しい世界秩序の可能性
アメリカの「覇権の終わり」が始まる
GMの破綻が象徴するアメリカの未来
多極化へと向かう世界、そのとき日本の選択は

【第5章】 日本再生
-競争力を高める文化・教育の再構築を急げ

1.世界で注目される日本の文化力
これからの日本の工業力、文化力
日本の競争力を高めるのは「特許」よりも「文化力」
重要なのは「埋蔵文化」を発掘すること
2.教育の再生を急げ
文化力を生み出す教育が迷走している
公立の中高一貫校はいらない
小学校からの英語教育には疑問
官主導の産学協同には疑問が山積
日本の歴史を学び、文化を再認識せよ

以下読書録作成予定