【創刊号】年金、みんな怒っています!|働いても働いても豊かに暮らせない…

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【創刊号】年金、みんな怒っています!|働いても働いても豊かに暮らせない…

号数…第2号
発効日…【2007/1/1】
購読者数…56名
件名…働いても働いても豊かに暮らせない…
┏━━ ●  年金、みんな怒っています!  ● 第2号

       ◎働いても働いても豊かに暮らせない…  
        
   ~ 放送→ NHK総合 平成18年12月10日(日曜)21時15分
        NHKスペシャル「ワーキングプア」 から ~
         
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          【 平成19年1月1日版  第2号 購読者数 56名様 】
     
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生活保護水準以下で暮らす現実
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 今回は、テレビからのピックアップです。
 
 ★NHK総合 平成18年12月10日
  NHKスペシャル「ワーキングプア」
 
 ワーキングプアとは・・・
 パートや派遣などの仕事しか働ける場がなく、
 低い収入のため、働けど働けど暮らしが豊かになれないという現象です。
 「働く貧困層」と言われるれることもあります。
 
 企業の側も、生き残るために人件費の大幅カット。
 雇用環境の激変によって、正社員になるのは困難を極め、
 派遣やパートの生活から抜け出せない人たちが急増しています。
 
 
 ●老後への不安
 
 年金だけでは暮らせないお年寄。
 今まで真面目に働いてきたのに、
 体にムチ打って働き続けなければ暮らしていけない。
 若い人たちにとっては明日の姿ですから、
 他人事では済まされません。
 
 
 今回ご紹介する2組のお年寄りの事例は、
 「私には関係ないや」
 「一般的ではないね」
 そんなことが言えないくらい、今の現実を映し出した放映でした。
 来年は食べていけるだろうか?と思わせる、深刻な事例ですが、
 少なくとも、その予備軍は大勢いるはずです。
 
 
-----------------------< ここから開始 >-----------------------

 《無年金で暮らす老夫婦の実態》

 ●登場人物
 
  夫80歳 Aさん 
  妻75歳 Bさん
  
  3年前から、夫婦で京都市の路上で空き缶を拾い集め、
  回収業者に売って生計を立てています。
  
  空き缶売りで得られる収入は、1ヶ月5万円。
  (1キロあたり130円、1缶あたり2円)
  なお、年金はもらえていません。
  
  Aさんは元大工さんで、昭和30年から住宅建築を手掛けていました。
  8人兄弟の長男で、親や兄弟を養うために、年金保険料を払えない時期
  がありました。毎日の暮らしのほうを重視せざるをえなかったのです。
  受給資格を得るまでに、あと5年足りませんでした。
  
 ※受給資格期間の25年って、いったい何の意味があるのかと、
  いつも思います。
  今私は30代ですが、いくら相互扶助だからとか、助け合いだとか言っても、
  本人の年金が掛け捨てになる可能性がある、今のしくみのままでは、
  「じゃあ始めから払いたくないや!」
  と思ってしまう若い人の声も否定できません。
  
  
   ところでAさん夫婦には、いざという時のために70万円の貯金があります。
  そのため、生活保護が受けられずにいるのです。
  
 ※番組では「いざ」の中身には触れていませんでしたが、
   私はこのお金はお葬式代のためだと思います。
   最後くらいは迷惑を掛けたくないという方、私の周りにも多いです。
   
  
  Aさん夫婦は、食費、光熱費をギリギリまで切り詰めての暮らしです。
  
  離れて暮らす2人の息子がいて、孫は大学生と高校生。
  とても息子たちの世話になるわけにはいきません。
  どちらの家族も、教育費やマイホームのローンに追われているからです。
  
  Aさんもつぶやきます。
  「時々1万円ほど仕送りをしてくれるが、それ以上息子たちに頼れない」
  
  Bさんも
  「親は子供からはやっかいにならずにに死にたい。
  自分のことは、自分でできるギリギリまでやって死んで生きたい。」
  
  
  国の推計では年金がまったくないお年寄は40万人にのぼるそうです。
  
  「保険料を払っていない人が悪い」
  そう言って、無年金の人たちを切り捨ててもよいのでしょうか。
  こういう現実に対して、救いの手が差し伸べられないことに、
  疑問を感じずにはおれません。
  
  
  
  
 《年金6万円。公園清掃の仕事で食べつなぐ老夫婦》
  
 ●登場人物
  
  夫76歳 Cさん
  妻   Dさん
  
  東京都の新宿にあるとある公園では、
  毎朝お年寄りの方々が、リアカーを引いて集まります。
  公園清掃の仕事をするためです。
  
  
  Cさんもおととしからここで働く1人です。
  年金は月に6万円をもらっていますが、
  年金だけでは暮らしていけず、週3日働いて、
  公園清掃の仕事では、1ヶ月8万円の収入を得ています。
  
  
  「足と腕がきついけど、我慢して働くよ。
  少々熱とか、体がだるいとかいうことがあっても、出てくるよ」
  
  Cさんは、市営住宅に一人暮らし。
  働き続けるのは、妻が特別養護老人ホームに入っているからです。
  老人ホームの費用は、月に6万円。
  年金はすべて消えてしまいます。
  
  子供がいないので、公園清掃の8万円だけが頼りです。
  
  今まで妻に頼りきりだった家事も自分でこなすCさん。
  かつては、家の内装工事の仕事をしていました。
  関東一円の公団住宅や分譲マンションを手掛けました。
  35坪の土地を借り、自分で家を建てました。
  しかし、年金だけでは借地代が払えなくなり、
  7年前に手放しました。
  
  
  妻は現在アルツハイマー型の認知症ですが、
  夫婦2人で50年間暮らしてきた我が家を離れてから
  症状が出始めました。
  
  夫Cさん「前よりスムーズさがなくなってきた。足が痛いのかな」
  「でも、ここに来ると、うれしいのかどうか、笑い方が違うんだ」
  
  老人ホームの費用は、平成17年秋からは1万円増えました。
  介護保険法改正で、食事代と部屋代が自己負担になったためです。
  
  
  Cさん夫婦には子供がいないので、Cさんは自分が死ねば妻の世話は、
  親戚に頼るしかないといいます。
  そのため、Cさんは介護日誌をこと細かく記しています。
  
  また、8万円の給与から、少しずつ貯金もしています。
  妻だけが残された時に、そのお金を使ってもらうためです。
  
  Cさんは言います。
  「大変大変とは自分では言っていられない。
  大変だと思ったんじゃ、やっていられないし、
  これが普通の自分の生きる生活だと思っているから。
  みんなそれぞれそうなんだよな」
  
  ※Cさんの目じりの深いしわが、現実の苦労を物語ります。
   それでも笑顔になって、なんとしても生きていこうという姿に
   何とかならないものか?という思いがよぎります。
  
  
  
 ■もう一度Aさん夫婦のお話です。
  
  
  実はAさんも3年前まで公園清掃の仕事をしていました。
  しかし、公園清掃を希望するお年寄りが増え、
  年齢の高さから、辞めざるをえなくなったのです。
  
  そして、ようやく見つけた空き缶拾いの仕事ですが、
  ここでも競争相手が増えています。
  年金だけでは暮らしていけず、
  缶を拾うお年寄りが増えているのです。
  
  ※池袋周辺でも、空き缶を拾うお年寄りの姿を、
   よく見かけるようになりました。
  
  
  Aさんは、5万円の収入を得るのも難しくなってきています。
  撮影日に売った1週間分の空き缶代は、
  11月15日 5,590円
  
  そして、収入が書かれたカレンダーには、
  11月6日 6,150円
  11月10日 5,850円
  3回分合計でも18,000円になりません。
  
  
  撮影中、Aさんは体の不調を訴えます。
  妻が見守る中、胸の痛みのため布団に横になったのです。
  
  夫「息をするときに胸が痛む」
  妻「ただごとではないのでは・・・」
  
  不安と隣り合わせの暮らしです。
  
  妻「体が動かなくなったら缶も拾えなくなる。
  もう、それまでですね。」
  
  
-----------------------< ここまで終了 >-----------------------  
  
  
  真面目に働いていれば安心して暮らしていける社会は、
  いったいどこへ行ってしまったのでしょうか。
  
  そもそも、まじめ、コツコツ、勤勉、努力。
  こうしたものが安心できる暮らしにつながるものなのか、
  疑問に感じてしまうほど、おかしな世の中になってきました。
  
  
  いまの高齢者の姿は、若者にとっては明日の姿です。
  無年金や低年金でも、「最低限の生活だけは保障する」
  そういう新たなしくみが生まれてくることを、心から望みます。

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