厚生年金の高齢任意加入被保険者

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厚生年金増額対策その9「高齢任意加入被保険者」

70歳以上で、かつ年金の受給資格(原則25年)がない方は、
高齢任意加入被保険者になれる可能性があります。
厚生年金の適用事業所と、適用外の事業所では異なる点がありますので
ご注意ください。

厚生年金の適用事業所で働く場合

事業主の同意がなくても高齢任意加入被保険者になることができます。
ただし、厚生年金の保険料は70歳未満とは扱いが異なり、
全額自己負担ですので通常の2倍の保険料負担となります。

しかし、もし事業主の同意があれば保険料は事業主と折半です。
何とか事業主に同意してもらいたいところですが、
事業主は経済的には損をするだけですので難しいところです。

厚生年金の適用事業所以外で働く場合

ここは事業主の同意が必要です。
同意すれば事業主は、厚生年金の保険料を折半で負担します。

「高齢任意加入被保険者制度」は最後の砦

国民年金の任意加入被保険者も最大70歳までです。
それ以降は公的年金の受給資格期間を稼ぐ方法としては、
この厚生年金の高齢任意加入被保険者制度しかありません。

年金をもらえるまであと少し・・・
というときは、何とか厚生年金の適用事業所へ入り、
保険料全額自己負担でも受給資格を獲得したいところです。

参考:厚生年金保険法 高齢任意加入被保険者(平成18年度)

(高齢任意加入被保険者)
第四条の三
適用事業所に使用される七十歳以上の者であつて、老齢厚生年金、国民年金法による老齢基礎年金その他の老齢又は 退職を支給事由とする年金たる給付であつて政令で定める給付の受給権を有しないもの(第十二条各号又は前条第一項に該当する者を除く。)は、 第九条の規定にかかわらず、社会保険庁長官に申し出て、被保険者となることができる。
2 前項の申出をした者は、その申出が受理されたときは、その日に、被保険者の資格を取得する。
3 前項に規定する者が、初めて納付すべき保険料を滞納し、第八十六条第一項の規定による指定の期限までに、 その保険料を納付しないときは、第一項の規定による被保険者とならなかつたものとみなす。ただし、 第七項ただし書に規定する事業主の同意がある場合は、この限りでない。
4 第一項の規定による被保険者は、いつでも、社会保険庁長官に申し出て、被保険者の資格を喪失することができる。
5 第一項の規定による被保険者は、第十四条第一号、第二号若しくは第四号又は次の各号のいずれかに該当するに至つた日の翌日 (その事実があつた日に更に被保険者の資格を取得したとき、又は共済組合の組合員若しくは私学教職員共済制度の加入者となつたときは、その日)に、 被保険者の資格を喪失する。

一 第八条第一項の認可があつたとき。

二 第一項に規定する政令で定める給付の受給権を取得したとき。

三 前項の申出が受理されたとき。
6 第一項の規定による被保険者は、保険料(初めて納付すべき保険料を除く。)を滞納し、第八十六条第一項の規定による指定の期 限までに、その保険料を納付しないとき(次項ただし書に規定する事業主の同意があるときを除く。)は、前項の規定にかかわらず、 第八十三条第一項に規定する当該保険料の納期限の属する月の前月の末日に、被保険者の資格を喪失する。
7 第一項の規定による被保険者は、第八十二条第一項及び第二項の規定にかかわらず、保険料の全額を負担し、自己の負担する保 険料を納付する義務を負うものとし、その者については、第八十四条の規定は、適用しない。ただし、その者の事業主が、当該保険料の半額を負担し、かつ、その被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負うことにつき同意をしたときは、この限りでない。
8 事業主は、第一項の規定による被保険者の同意を得て、将来に向かつて前項ただし書に規定する同意を撤回することができる。
9 第一項から第六項までに規定するもののほか、第一項の規定による被保険者の資格の取得及び喪失に関し必要な事項は、政令で定める。

第四条の四
適用事業所に使用される被保険者のうち、前条第一項の規定による被保険者であつてその者に係る保険料の負担及び納付につき同条第七項 ただし書に規定する事業主の同意がないものは、第百十条、第百十一条及び第百四十四条の規定の適用については、被保険者でないものとみなす。
2 基金の設立事業所に使用される被保険者のうち、前条第一項の規定による被保険者であつてその者に係る保険料の負担及び納付につき 同条第七項ただし書に規定する事業主の同意がないものは、第百二十二条の規定にかかわらず、当該基金の加入員としない。
3 前条第一項の規定による被保険者(同条第七項ただし書に規定する事業主の同意がある者に限る。) である加入員は、当該事業主の同意があつた日又はその使用される事業所が設立事業所となつた日のいずれか遅い日に、加入員の資格を取得する。
4 前項の規定により加入員の資格を取得した者は、第百二十四条第一号から第四号まで若しくは前条第五項第二号若しくは 第三号のいずれかに該当するに至つた日又は同条第七項ただし書に規定する事業主の同意が撤回された日の翌日 (その事実があつた日に更に前項に該当するに至つたときは、その日)に、加入員の資格を喪失する。

第四条の五
適用事業所以外の事業所に使用される七十歳以上の者であつて、附則第四条の三第一項に規定する政令で定める給付の受給権を有しないもの (附則第四条の二第一項に該当する者を除く。)は、社会保険庁長官の認可を受けて、被保険者となることができる。 この場合において、第十条第二項、第十一条、第十二条、第十三条第二項、第十四条、第十八条第一項ただし書、第二十七条、 第二十九条、第三十条、第百二条第一項(第一号及び第二号に限る。)及び第百四条の規定を準用する。
2 前項の規定により被保険者となつたものは、同項において準用する第十四条の規定によるほか、 附則第四条の三第一項に規定する政令で定める給付の受給権を取得した日の翌日に、被保険者の資格を喪失する。

厚生年金保険法施行令

(高齢任意加入被保険者の資格の取得及び喪失)
第五条
法附則第四条の三第一項に規定する老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付であつて政令で定めるものは、次のとおりとする。

一 老齢厚生年金及び特例老齢年金並びに旧法による老齢年金、通算老齢年金及び特例老齢年金

二 国民年金法による老齢基礎年金及び同法附則第九条の三第一項の規定による老齢年金並びに旧国民年金法による老齢年金及び通算老齢年金

三 旧船員保険法による老齢年金、通算老齢年金及び特例老齢年金

四 国家公務員共済組合法による退職共済年金並びに旧国家公務員等共済組合法及び旧国の施行法による退職年金、減額退職年金及び通算退職年金

五 地方公務員等共済組合法による退職共済年金並びに旧地方公務員等共済組合法及び旧地方の施行法による年金たる給付であつて退職を支給事由とするもの

六 私立学校教職員共済法による退職共済年金並びに旧私立学校教職員共済組合法による退職年金、減額退職年金及び通算退職年金

七 移行退職共済年金並びに移行退職年金、移行減額退職年金及び移行通算退職年金(移行農林年金のうち通算退職年金をいう。以下同じ。)

八 恩給法(他の法律において準用する場合を含む。)による年金たる給付であつて退職を支給事由とするもの

九 地方公務員の退職年金に関する条例による年金たる給付であつて退職を支給事由とするもの

十 法附則第二十八条に規定する共済組合が支給する年金たる給付であつて退職を支給事由とするもの

十一 執行官法附則第十三条の規定による年金たる給付であつて退職を支給事由とするもの

十二 旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法によつて国家公務員共済組合連合会が支給する年金たる給付であつて退職を支給事由とするもの

十三 国会議員互助年金法を廃止する法律(平成十八年法律第一号。以下この号において「廃止法」という。) 附則第七条第一項の普通退職年金及び廃止法附則第二条第一項の規定によりなおその効力を有することとされる廃止法による廃止前の 国会議員互助年金法(昭和三十三年法律第七十号)第九条第一項の普通退職年金

十四 地方公務員等共済組合法第百五十一条第一項に規定する地方議会議員共済会が支給する退職年金

第六条
法附則第四条の三第一項の規定による被保険者の資格の取得及び喪失については、法第十八条の規定による社会保険庁長官の確認は要しないものとする。ただし、法第十四条第二号又は第四号に該当することにより被保険者の資格を喪失する場合は、この限りでない。 2 社会保険事務所長(法附則第四条の三第一項に規定する権限を地方社会保険事務局長が行う場合にあつては、 地方社会保険事務局長)は、同項の規定による被保険者の資格の取得及び喪失に関し必要があると認めるときは、 前条各号(第一号から第三号まで及び第七号を除く。)に掲げる給付の支給状況につき当該給付に係る制度の管掌機関に対し、 同条第四号から第六号までに掲げる給付に係る制度の加入状況につき当該制度の管掌機関に対し、必要な資料の提供を求めることができる。

厚生年金保険法施行規則

(高齢任意加入被保険者の資格取得の申出又は申請)
第五条の二
法附則第四条の三第一項の規定による被保険者の資格取得の申出は、次の各号に掲げる事項を記載した申出書を 社会保険事務所長等に提出することによつて行うものとする。

一 申出者の生年月日及び住所

二 被保険者の種別又は被保険者の区別(旧船員保険法第三十四条第一項第二号イからハまでに規定す る漁船以外の漁船に乗り組む者であるかないかの区別をいう。以下同じ。)

三 厚生年金基金の加入員であるときは、その旨

四 報酬月額

五 事業所の名称、所在地及び事業の種類又は船舶所有者の氏名及び住所(船舶所有者が法人であるときは、 名称及び主たる事務所の所在地(仮住所があるときは、仮住所地)とする。以下同じ。)

六 現に健康保険の被保険者又は船員保険の被保険者であるときは、その旨

七 法附則第四条の三第七項に規定する事業主の同意があるときは、その旨
2 前項の申出書には、次の各号に掲げる書類を添えなければならない。

一 生年月日に関する市町村長(都の特別区及び地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市にあつては、 区長とする。以下同じ。)の証明書又は戸籍の抄本

二 年金手帳を所持しているときは、年金手帳(年金手帳を添えることができないときは、その事由書)

三 法律によつて組織された共済組合(以下単に「共済組合」という。)の組合員又は私立学校教職員共済法 (昭和二十八年法律第二百四十五号)の規定による私立学校教職員共済制度の加入者(以下「私学教職員共済制度の加入者」という。) であつた期間(他の法令の規定により当該組合員又は加入者であつた期間とみなされる期間に係るもの及び他の法令の規定により 当該組合員又は加入者であつた期間に算入される期間を含む。第八十八条の六第一項を除き、以下同じ。) (厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成八年法律第八十二号。以下「平成八年改正法」という。) 附則第五条第一項の規定により被保険者であつた期間とみなされた期間及び厚生年金保険制度及び農林漁業団体職員共済組合制度の統合を図るための 農林漁業団体職員共済組合法等を廃止する等の法律(平成十三年法律第百一号。以下「平成十三年統合法」という。)附則第六条の規定により被保険者で あつた期間とみなされた期間を除く。以下同じ。)を有する者にあつては、当該共済組合(平成八年改正法附則第三十二条第二項に規定する存続組合 (以下単に「存続組合」という。)又は平成八年改正法附則第四十八条第一項に規定する指定基金(以下単に「指定基金」という。)を含む。) 又は日本私立学校振興・共済事業団が国民年金法施行規則様式第一号により当該期間を確認した書類

四 令第十条に定める期間を有する者にあつては、当該期間を明らかにすることができる書類

五 国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)附則第七条第一項に規定する合算対象期間 (昭和六十年改正法附則第八条第五項(同項第三号から第四号の二まで及び第六号から第七号の二までを除く。) の規定により合算対象期間に算入される期間を含む。第四項第五号において「合算対象期間」という。)を有する者にあつては、 当該期間を明らかにすることができる書類

六 報酬月額を明らかにすることができる書類

七 法附則第四条の三第七項に規定する事業主の同意があるときは、事業主の同意を得たことを証する書類
3 法附則第四条の五第一項の規定による被保険者の資格の取得の認可を受けようとする者は、 次の各号に掲げる事項を記載した申請書を社会保険事務所長等に提出しなければならない。

一 申請者の生年月日及び住所

二 被保険者の種別

三 報酬月額

四 事業所の名称、所在地及び事業の種類
4 前項の申請書には、次の各号に掲げる書類を添えなければならない。

一 生年月日に関する市町村長の証明書又は戸籍の抄本

二 年金手帳を所持しているときは、年金手帳(年金手帳を添えることができないときは、その事由書)

三 共済組合の組合員又は私学教職員共済制度の加入者であつた期間を有する者にあつては、 当該共済組合(存続組合及び指定基金を含む。)又は日本私立学校振興・共済事業団が国民年金法施行規則様式第一号により当該期間を確認した書類

四 令第十条に定める期間を有する者にあつては、当該期間を明らかにすることができる書類

五 合算対象期間を有する者にあつては、当該期間を明らかにすることができる書類

六 報酬月額を明らかにすることができる書類

七 法附則第四条の五第一項において準用する法第十条第二項に規定する事業主の同意を得たことを証する書類

(高齢任意加入被保険者の資格喪失の申出又は申請)
第五条の三
法附則第四条の三第四項の規定による申出は、次の各号に掲げる事項を記載した申出書を社会保険事務所長等に提出することによつて行うものとする。

一 被保険者の生年月日及び住所

二 被保険者の種別又は被保険者の区別

三 厚生年金基金の加入員であるときは、その旨

四 標準報酬月額

五 事業所の名称及び所在地又は船舶所有者の氏名及び住所
2 第五条の規定は、法附則第四条の五第一項において準用する法第十一条の規定による認可を受けようとする者について準用する。

(高齢任意加入被保険者の氏名変更の届出)
第五条の四
法附則第四条の三第一項の規定による被保険者は、その氏名を変更したときは、十日以内に、次の各号に掲げる事項を記載した届書に、 年金手帳を添えて、これを社会保険事務所長等に提出しなければならない。

一 基礎年金番号

二 変更前の氏名

(高齢任意加入被保険者の住所変更の届出)
第五条の五
法附則第四条の三第一項の規定による被保険者は、その住所を変更したときは、十日以内に、 次の各号に掲げる事項を記載した届書を社会保険事務所長等に提出しなければならない。

一 基礎年金番号

二 変更前の住所

(高齢任意加入被保険者に係る同意の届出)
第二十二条の二
法附則第四条の三第七項に規定する同意をしていない事業主が、同項に規定する同意をしたときは、十日以内に、 次の各号に掲げる事項を記載した届書を社会保険事務所長等に提出しなければならない。

一 法附則第四条の三第一項の規定による被保険者の氏名、生年月日及び住所

二 事業所の名称及び所在地又は船舶所有者の氏名及び住所

三 法附則第四条の三第七項に規定する同意をした旨及びその年月日

(高齢任意加入被保険者に係る同意撤回の届出)
第二十二条の三
法附則第四条の三第九項の規定により、同条第七項に規定する同意を撤回した事業主は、十日以内に、 次の各号に掲げる事項を記載した届書を社会保険事務所長等に提出しなければならない。

一 法附則第四条の三第一項の規定による被保険者の氏名、生年月日及び住所

二 事業所の名称及び所在地又は船舶所有者の氏名及び住所

三 法附則第四条の三第七項に規定する同意を撤回した旨及びその年月日

2 前項の届書には、法附則第四条の三第一項の規定による被保険者の同意を得たことを証する書類を添えなければならない。