オンライン上にあるとされる、基礎年金番号に未統合の記録5000万件の名寄せの方法は、次のように行ないます。※ここでの内容は、あくまで国が自主的に行なう名寄せの話ですので、私たちが社会保険事務所へ行き、照合を行なう作業とは異なります。
基礎年金番号への名寄せ方法「氏名」
基礎年金番号への統合にかかる基本となる名寄せ情報は、「氏名」「生年月日」「性別」です。この3つをフィルターとして消去法で正しい情報を残していきます。
3つとも一致していれば、もちろん本人への通知へつながりますが、そうでないものをどうするのかということが課題となっています。まず氏名については、「かな氏名」「漢字氏名」「性別」にわけて考察されます。
かな氏名
例として、登録された情報が「シンドオ☐シヅオ」の場合、同音間違い「シヅオ」と「シズオ」、濁点の有無「シヅオ」と「シツオ」、姓名間のスペースの有無「シンドオ☐シヅオ」と「シンドオシヅオ」のそれぞれのパターンで異なっているものを同一人とみなします。
漢字氏名
例として、登録された情報が「斉藤」の場合、新旧字体の違い「斉藤」「齋藤」「齊藤」「齎藤」など異なる字体を『斉藤』と統一して同一人とみなします。
姓が違うもの
婚姻や離婚による姓の変更を想定し、名前のみでも同一人とみなします。例として「山田花子」さんと「斉藤花子」さんは同一人とみなします。
基礎年金番号への名寄せ方法「生年月日」
生年月日は、プラスマイナス1日までを同一人の生年月日とみなします。例として本人の生年月日が「8月2日」ならば「8月1日」も「8月3日」も同一人の生年月日とみなされます。
基礎年金番号への名寄せ方法「性別」
例として「斉藤 ヒロミ」という名前があるとして、ここでは男性・女性の区別をなくします。つまり、ここでの仮判定の世界では性別は考慮の対象外となります。
その後「お知らせ」へ
国が行なう5000万件の名寄せによって本人の記録らしいものが出てきたときには、その旨本人に通知されます。
ただし、それはあくまで仮判定で、年金記録が宙に浮いている状態には変わりません。それがもし厚生年金の記録ならば、本人が正しい会社名を告げる等によって、正式に自分の年金記録としなければなりません。