国民年金の第1号被保険者、第2号被保険者、第3号被保険者のそれぞれの資格喪失時期は、次のようになっています。
第1号被保険者の資格喪失時期
- 死亡した日の翌日
- 日本国内に住所を有しなくなった日の翌日(ただし、日本国内に住所を有しなくなった日にさらに第2号被保険者、または第3号被保険者に該当するに至った時はその日。)
- 60歳に達した日(誕生日の前日)
- 60歳までの間に厚生年金や共済年金等の老齢給付または退職年金等を受けることができる者となった日
2に関して、例えば日本国内に住む24歳の花嫁修業中の独身女性。海外に行って海外に住む商社マンに嫁いだ場合、国内にいる間は第1号被保険者です。ここで、婚姻せず単純に海外に在住することとなった場合は海外に移り住んだ日の「翌日」に国民年金第1号被保険者の資格を喪失します。しかし、海外に嫁いだのですから、海外に移住した「その日」に国民年金第1号被保険者の資格を喪失し、その日に国民年金第3号被保険者の資格を取得します。つまり、海外に移り住んだ日は第3号被保険者となるわけです。
4は、国民年金の第1号被保険者からは外れるけれど、任意加入したかったら国民年金に任意加入して任意加入被保険者になることもできます。つまり、「すでに年金をもらう資格を持っていて、厚生年金や共済年金等の年金がもらえるのならば、もう国民年金に強制加入させる必要はないね」ということです。
第2号被保険者の資格喪失時期
- 死亡した日の翌日
- 被用者年金各法の被保険者、組合員または加入者の資格を喪失した日。(ただし、第1号被保険者、第2号被保険者、第3号被保険者のいずれかに該当するときは、資格の取得や喪失といった問題ではなく種別の変更ということになり、引き続き国民年金被保険者のまま。)
2について、たとえば会社員を辞めて専業主婦となる場合、国民年金の第2号被保険者から国民年金第3号被保険者への種別の変更になります。また、会社員を辞めて自営業になる場合は国民年金の第2号被保険者から第1号被保険者への種別の変更となります。
第3号被保険者の資格喪失時期
- 死亡した日の翌日
- 60歳に達した日
- 被扶養配偶者でなくなった日の翌日(ただし、国民年金第1号被保険者、国民年金第2号被保険者のいずれかに該当するときは種別の変更となり、引続き国民年金の被保険者となる。)
3について、例えば国民年金の第3号被保険者であった専業主婦が離婚して第1号被保険者になる場合。または第3号被保険者が家計のためにOLになれば第2号被保険者へ種別の変更となる。実際に被扶養配偶者でなくなった日の翌日に資格を喪失する事例を考えるとあまり思いつきませんが、例えば離婚してその日に移住のため海外へ行く場合などはこのケースでしょう。この場合任意加入の対象となり、第3号被保険者の資格を喪失します。