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もらいすぎる配偶者加給年金

法改正により遺族年金の30歳未満有期年金化や、中高齢寡婦加算の年齢要件の引上げなど、厳しい改正が行われる反面、もらいすぎる年金支給も存在します。それは、配偶者加給年金の要件から生じるもらいすぎです。

配偶者加給年金の妻の3つの要件

配偶者加給年金は、夫が20年以上厚生年金に加入したときに、妻が次の3つの要件を満たした場合、年間約40万円が夫に支給されるものです。

  • 厚生年金加入20年未満
  • 65歳未満
  • 年収850万円未満

厚生年金19年、共済年金19年加入でも出る配偶者加給年金

明らかに元公務員の人に有利なしくみなのですが、厚生年金加入20年未満ということであれば、厚生年金19年数ヶ月、共済年金19年数ヶ月加入という条件でも配偶者加給年金は支給されます。

妻が60歳になり、合計39年分の年金をもらえるようになっても、妻が65歳になるまでは、なお40万円の配偶者加給年金が夫に支給されるのです。

年収800万円(妻)でも支給される配偶者加給年金

年収850万円(所得655万円)未満という妻の年収基準。よく考えてみると、このように年収700万円、800万円の妻でも配偶者加給年金の対象になるというのは、どう考えてももらいすぎです。(実際の支給は夫ですが)

加給年金は「家族手当」的な要素があるとされますが、だとすれば年収800万円妻がいる夫に対して「40万円差しあげますので家計の足しにしてください」というのは??

配偶者加給年金の基準引下げを

基本的に年金カットや保険料の引き上げは反対したいところですが、全体を眺めた時に明らかに公平性を欠いているものについては是正をしていかないと、年金も弱いものがより厳しい立場におかれるようになってしまいます。

国民年金だけの人は年間で50万円、60万円だけで暮らしていく人もかなり存在すると思われますが、そういう人たちと比較して、あまりにも次元が違いすぎるように思います。

とはいえ、多くの人が対象になりうるしくみですので、選挙のことなどを考えると、配偶者加給年金をなくそうとする動きは出てこないのでしょうね。

参考:加給年金解説ページ

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