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6月29日の解雇日と、社会保険料の節約

北海道で食肉偽装問題を起こし、休業することになったあの会社。問題発覚後間もなく、いきなり従業員を解雇するということになりました(その後一部撤回)が、6月29日を解雇日としたことと社会保険料の関係をお話いたします。

月末の前日退職(解雇)と社会保険料

厚生年金と健康保険は、月を単位として保険料が徴収されます。
「資格を取得した日(入社日等)の属する月から資格を喪失した日(退職・解雇日の翌日)の属する月の前月まで」が被保険者期間となります。

「資格を取得した日」については月の初めでも、月末でも1ヶ月として計算されるということはわかりやすいところなのですが、問題は退職・解雇の日です。

条文の言い回しが回りくどいのですが、月末の日をもって退職する場合には、退職日の翌日、つまり次の月の初日が資格喪失日になりますので、その前月までが被保険者期間となります。

解雇日が6月29日か6月30日かでどう違う?

まずは月末解雇の場合です。
この場合解雇日(6月30日)の翌日が資格喪失日(7月1日)になりますので、その前月(6月)までが被保険者期間となります。そのため、会社と従業員が半分ずつ6月までの社会保険料(厚生年金・健康保険)を負担します。

次に解雇日が6月29日、すなわち月末の前日の場合には、資格喪失日が6月30日となり、その前月(5月)までが被保険者期間となりますので、6月は社会保険料(厚生年金・健康保険)の負担は発生しません。

なるほど、解雇して従業員が大変だろうから、やさしさで月末前日の解雇日に・・・というわけではないのです。

6月は国民年金・国民健康保険の被保険者期間に

解雇日が6月29日の場合、従業員は6月については国民年金と国民健康保険に加入しなければなりません。もちろん会社負担なしで、自腹で国民年金保険料と、国民健康保険料(扶養に入れる場合等を除く)を払わなくてはいけなくなります。

会社にとっては6月分の社会保険料がまるまる浮くことになりますのでメリットですが、従業員にとっては保険料の問題に加え、たとえ1ヶ月でも将来2階建ての年金に反映する厚生年金ではなく、国民年金になってしまうことは痛手です。しかも、半分は会社負担でしたから・・・

たった1ヶ月の社会保険料の問題ですが、そこに従業員への気持ち、会社の姿勢というものが凝縮しているような気がいたしました。(検証に検証を重ね、保険料半額負担すらできないということでしたら話はわかるのですが・・・)

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