2007年10月25日の参院厚生労働委員会で、民主党の蓮舫議員の質問に対し社会保険庁の石井博史運営部長が答える形で明らかになった生年月日のまるめ年金記録。一部の年金記録において生年月日(オンライン上)が正しく管理されずに1日~9日が「1日」、10日~19日が「10日」、20日~29日が「20日」、30日~31日が「30日」となっていたというこの問題はその後どうなったのでしょう?12月17日からねんきん特別便が送付され始めていますが、このまるめ年金記録については反映されているのかどうか・・・?
生年月日のまるめ年金記録
生年月日のまるめ年金記録は、オンライン上に存在する宙に浮いた年金記録約5000万件の中の、氏名などがない約524万件において多く存在することが判明。
時期で言えば1963年(昭和38年)から1966年(昭和41年)頃に交付された年金記録で多く発生しており、それは団塊世代(1947年~1949年)の方の就職時期とも一部重なります。
社保庁側は現時点(2007年10月25日)において4500万件の方には顕著に発生していないとの見方をしているのですが、果たしてどうなのでしょうか?
私たちができるまるめ年金記録対策
私たちは年金の請求や調査をする時に、社会保険事務所の相談窓口の端末においてオンライン上の年金記録を調べることができますが、通常ならば「名前」「生年月日」「性別」で検索し、さらに名前の読み方や性別等を変えて検索して、宙に浮いた年金記録があるかどうかを調べます。
ただ、このようなまるめ年金記録の存在については、明らかになって間もない問題です。社会保険事務所のオンライン検索をするときに、私たち自身が「まるめた日付」も申し出て、宙に浮いた年金記録を調べる必要があるものと思われます。
※3月6日が誕生日ならば3月1日でも検索。12月15日が誕生日ならば12月10日で検索という具合。
当該参院厚生労働委員会のやりとり抜粋
参考までに、2007年10月25日の参院厚生労働委員会における当該箇所のやりとりを抜粋いたします。
【政府参考人(石井博史運営部長)】
お答え申し上げます。
今委員がお触れになった、本年十月九日付けの社会保険業務センターからの地方社会保険事務局長あてのものでございますけれども、本年の九月七日から、氏名等の記録に一部不備があるもの、それらについての補正作業に入っているわけでございますけれども、それらの作業を行っている過程において、複数の事務局から、対象者の生年月日について、一日、十日あるいは二十日、そこら辺の要するに記録が多いという報告があったわけでございます。
この報告によりますと、ある一定期間に払い出した年金手帳記号番号、この記録について多く見られる時期というものが観察できるということでこれを調査いたしましたところ、昭和三十八年度から昭和四十一年度ごろにかけてのものにそういうような傾向が見られるというようなことを確認させていただいたと、こういうような状況でございまして、そのことをよく留意しながら補正作業を進めるようにということで、その連絡をいたしたものでございます。
【民主党蓮舫参議院議員】
お手元の資料一に配付をさせていただきました事務連絡でございます。説明がよく分からないので、もっと簡潔に分かりやすく御説明をいただきたいんですが、代わりに言いますと、昭和三十九年から昭和四十一年ごろに年金手帳記号番号を払い出した記録につきまして、オンライン記録上、生年月日の日付が丸まっている。つまり、誕生日が十五日だと、十五日や十七日でも十日になってしまっている、二十三日や二十五日は二十日になってしまっている、二十七日、二十八日の誕生日の人は三十日になってしまっている。
数字が全部丸まっているということでしょうか。
【政府参考人(石井博史運営部長)】
おっしゃるように、先ほど申し上げた時期についての記録はそのような形になっているように私ども観察しております。
【民主党蓮舫参議院議員】
なぜこのような記録があるんですか。
※・・・その後原因についての質問と回答、および今後の調査についてのやり取りが続きます