新型インフルエンザの発生への家庭での備えとして、厚生労働省では2週間分の食料品・生活必需品等の備蓄を推奨しています。
とはいえ「水」を何リットルも買えば重たくて仕方がないですし、「ティッシュペーパー」「トイレットペーパー」などもかさばって持ち帰るのが大変・・・
そこで、今まで使ったことがなかった「ネットスーパー」をはじめて利用してみることにしました。
果たしてネットスーパーの使い勝手は?
イトーヨーカドーネットスーパー アイワイネットを利用
ネットスーパーと言っても、今や数多くのスーパーがあるので迷ってしまいます。そこで、品質・価格共に信頼性の高いイトーヨーカドーのネットスーパーを利用してみることにしました。
イトーヨーカドーネットスーパー アイワイネット
https://www.iy-net.jp/
まず最初は、ページの右にある「見学するお客様」のエリアにある「配送エリアの詳細はこちらからご確認下さい。」をクリックし、自宅の郵便番号を入力。
すると、商品を配達してくれる担当店舗がわかるので、試しにその店舗の商品情報を見てみることにします。
商品数が多い上に、新聞チラシの商品と同じ価格で購入することができるので、思わず目移りします。
本命の「水」は・・・ちょうど新聞チラシに掲載されていて、1本2リットルのペットボトル6本(1ケース)でなんと568円!これは安い!!
他の商品にも目玉商品が多く、これなら送料が無料になる買い物金額総額1万円(基準は店舗による)をクリアできそうだということで、実際に注文してみることにしました。
会員登録をしてお買い物
商品を購入するには会員登録をする必要があるということで、住所や電話番号、ID・パスワード設定など基本情報を入力。意外なほどあっさりと会員登録が完了しました。
そして、よくあるネットショップのように商品を選んで「買い物カゴ」に商品を入れていきます。
- 「水」1ケース(2ℓ×6本)・・・3ケース
- 箱ティッシュペーパー・トイレットペーパー
- サランラップ
- かんぱん
- 即席めん
- 菓子類
- etc・・・
商品を玄関まで配達してくれるということで、通常ならば重さ・かさばりを気にするものを中心に購入しました。(今回はクレジットカードで購入しましたが、代引きも可能。)
朝8時前に注文し、商品到着は昼の12時。
あまりの早さ、便利さに驚きです。
ネットスーパーが話題になるワケがよくわかりました。
国が推奨する個人での2週間分の備蓄
厚生労働省では、
新型インフルエンザ対策関連情報
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/
のページにおいて、新型インフルエンザの関連情報を掲載しています。
そのうち
個人および一般家庭・コミュニティ・市町村における感染対策に関するガイドライン(PDF:332KB)
では次のように指摘しています。
134ページ(4)家庭での備蓄より抜粋
『・新型インフルエンザが海外で大流行した場合、様々な物資の輸入の減少、停止が予想され、新型インフルエンザが国内で発生した場合、食料品・生活必需品等の流通、物流に影響が出ることも予想される。また、感染を防ぐためには不要不急の外出をしないことが原則である。
・このため、災害時のように最低限(2週間程度)の食料品・生活必需品等を備蓄しておくことが推奨される(別添2参照)』
そして、実際に個人で備蓄すべき物の例が
141ページに掲載されています。(以下転載)
食料品(長期保存可能なもの)の例
- 米
- 乾めん類(そば、そうめん、ラーメン、うどん、パスタ等)
- 切り餅
- コーンフレーク・シリアル類
- 乾パン
- 各種調味料
- レトルト・フリーズドライ食品
- 冷凍食品(家庭での保存温度、停電に注意)
- インスタントラーメン、即席めん
- 缶詰
- 菓子類
- ミネラルウォーター
- ペットボトルや缶入りの飲料
- 育児用調製粉乳
日用品・医療品の例
- マスク(不織布製マスク)
- 体温計
- ゴム手袋(破れにくいもの)
- 水枕・氷枕(頭や腋下の冷却用)
- 漂白剤(次亜塩素酸:消毒効果がある)
- 消毒用アルコール(アルコールが60%~80%程度含まれている消毒薬)
- 常備薬(胃腸薬、痛み止め、その他持病の処方薬)
- 絆創膏
- ガーゼ・コットン
- トイレットペーパー
- ティッシュペーパー
- 保湿ティッシュ(アルコールのあるものとないもの)
- 洗剤(衣類・食器等)・石鹸
- シャンプー・リンス
- 紙おむつ
- 生理用品(女性用)
- ごみ用ビニール袋
- ビニール袋(汚染されたごみの密封等に利用)
- カセットコンロ
- ボンベ
- 懐中電灯
- 乾電池
具体的な備蓄食料品リスト
2週間分備蓄のうち、『食料品』については、
農林水産省の「家庭用食料品備蓄ガイド(PDF)
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/pdf/gaido.pdf
に、その具体的な数量・分量の目安が掲載されています。
それによると、家族4人(両親、男の子、女の子)の場合の食料備蓄の柱は『お米10キログラム以上』で、その他については下記表の通りです。
主食 | |
● 米(もち・無菌包装米飯を含めても可) | 少なくとも10kg |
● その他主食食品(うどん、そば、パスタ、シリアル類等) | 400g入り6袋 |
●(中華麺、インスタント麺、パン等) | 16食 |
主菜・副菜 | |
● 野菜類(玉ねぎ、じゃがいも、ごぼう、さつまいも等) | 各1~2kg |
● 豆類(あずき、大豆等) | 適宜 |
● 卵 | 10個 |
● 缶詰(魚介類、肉類) | 30缶 |
● 缶詰(野菜・きのこ類:コーン、トマト、たけのこ、マッシュルーム等) | 20缶 |
● レトルト食品(カレー、パスタソース、ハンバーグ等) | 30食 |
● 冷凍食品(市販品の他、家庭で冷凍した魚介、肉、野菜、料理等を含む) | 500g入り換算10袋 |
● 乾燥食品(切り干し大根、しいたけ、高野豆腐、ひじき、わかめ、こんぶ等) | 各2袋 |
汁物 | |
● スープ類(みそ汁、わかめスープ、コーンポタージュ等) | 12食 |
乳製品 | |
● 乳製品(チーズ、ヨーグルト、スキムミルク等) | 各1~2箱 |
果物 | |
● 缶詰(果物類:もも、みかん、パイナップル、みつ豆等) | 10缶 |
調味料・嗜好品・その他 | |
● 調味料(砂糖、塩、みそ、しょうゆ、食用油) | 1kg、1リットル |
● (酢、だしの素、コンソメ、バター等) | 適宜 |
● 嗜好飲料(緑茶、コーヒー、紅茶、ココア等) | 適宜 |
● 菓子類 | 適宜 |
● その他(ふりかけ、のり佃煮、ジャム、マーガリン、はちみつ等) | 適宜 |
なお、留意点として『乳幼児、高齢者、病人等で育児用調製粉乳(粉ミルク)、医療用食品等特別な食料品が必要となる場合は別途準備してください。』と記されていますので、該当する方はご注意ください。
厚労省動画「新型インフルエンザの発生に備える」
厚労省の動画新型インフルエンザの発生に備える
http://www.youtube.com/watch?v=fh4SB_mcEo8&feature=channel
では、新型インフルエンザに関する7分4秒の説明を見ることができます。そこでも「最低2週間は~」と指摘しています。(以下、5分27秒~5分49秒より)
『一人一人がいまから出来ることとして、外出を控えなければならない場合を想定し、食料や日用品を蓄えることがあります。最低2週間は買い物なしで生活できることが目安です。』
想定外の『豚』インフル
2008年9月1日に参加した事業者向けセミナー、東京商工会議所文京支部「新型インフルエンザ対策セミナー」では、
『パンデミック(大流行)時の国内死亡者数は約64万人(厚生労働省)、経済損失は20.4兆円(第一生命経済研究所)とも予測されています。医療機関の混乱、ライフラインのストップ、労働力の減少等、社会活動・社会機能への多大な影響も予想されます。』
としていました。
特に東京のような人の往来の激しい所では、感染スピードは早く・・・という怖い話だったことを記憶していますが、そもそもその話の前提は「新型インフルエンザ」=「鳥インフルエンザ」でした。
東京商工会議所
「中小企業のための新型インフルエンザガイドライン(http://www.tokyo-cci.or.jp/chiiki/influenza/influenza.pdf)」
によると、
「新型インフルエンザとは、鳥から鳥へ感染する鳥インフルエンザウイルス(H5N1型等の)が変異し、人から人へ感染するようになるインフルエンザのことで、誰もが免疫を持っていないため、ひとたび流行すると多くの人が感染し、瞬く間に世界中に広がる可能性があります。」
としています。
あくまで想定は鳥インフルエンザからの変異。
今回、たまたま豚インフルエンザからの変異である新型インフルエンザが先に発生・流行したということですが、鳥インフルの脅威は消えていないようで・・・
日経新聞2009年4月30日「新型インフル WHO緊急委・田代氏に聞く」
によると
『H5N1型の鳥インフルエンザが変異して、世界的大流行を起こす危険は遠のいたのか。
「リスクは全く減っていない。人から人に感染するタイプに近付いている兆しがある。鳥インフルエンザの健康被害や致死率は、今回の新型ウイルスとはけた違いだ。」
「備蓄した抗インフルエンザ薬などを使い切り、鳥インフルエンザと戦う前に丸腰になってしまうことを強く懸念している。人類にとって最大の脅威はH5N1型の鳥インフルエンザであることに変わりはない」』(抜粋)
スーパー店内入場制限の可能性も?
先ほどの東京商工会議所「中小企業のための新型インフルエンザガイドライン」の8ページの「想定シナリオ」によると、都内で新型インフルエンザが発生した翌日にはスーパー店内への入場制限が行われる可能性を指摘しています。
注釈よると
『店舗への入場制限・・・人との近接を避けるため、店舗には入場制限などの混雑防止措置がとられる可能性があります。なお、ドライブスルー方式での受け渡しの検討も行われています。(抜粋)』
とあります。
あくまで可能性の話ですが・・・
特に単身者も少なくないとされている年金生活世帯については、もし備えもなく買い物も難しいとなれば、2週間といえども一大事だと思われます。