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老後のインフレリスクに強い「10年物個人向け国債」

「タンス預金」

100円ショップの存在が象徴的なデフレの時、去年よりも今年、今年よりも来年と年々モノの値段が安くなりましたので、老後資金を「タンス預金」で眠らせていても問題ありませんでした。(去年の100円が今年の101円の価値に、そして来年は102円の価値になっているというイメージ)

しかし、物の値段が上がりインフレになると、タンスに入れたままのお金は、何もしなくても相対的に価値が低くなってしまいます。(去年の100円が今年は99円の価値に、そして来年は98円の価値になるというイメージ)

原油など原材料やモノの値段は上がり、食糧も世界的な獲得競争により値段が上がる・・・元々長期的に見れば物価は上昇するもの(物価上昇率の推移)ですが、このような状況を考えると、今後インフレ率が急激に上昇しても何ら不思議ではありません。これはタンス預金を取り崩しながら細々と暮らす年金生活者にとってはつらいところです。

そこで注目したいのが、
「10年物個人向け国債(個人向け国債変動10年)」です。

10年物個人向け国債だけが変動金利

国債には対象を個人に限定した個人向け国債と、個人以外にも法人・マンションの管理組合なども購入できる一般の国債があり、満期はそれぞれ

  • 個人向け国債「5年・10年」
  • 国債「2年・5年・10年」

となっています。この中で10年物の個人向け国債だけが変動金利です。

そして、その金利は、一般の10年物の国債の金利から-0.8%を引いたもの(金利の下限は0.05%)で、「一般の10年物の国債」の金利自体がその時々のインフレ率や市場金利をもとにした金利となっていますので、つまりはインフレに対応できる性質を備えているわけです。

これが固定金利ならば、満期までずっと同じ金利となりますので、インフレが生じて市場金利が上がった時にも低い金利で我慢しなくてはならなくなり、相対的に損をしてしまうことになります。

個人向け国債の財務省のホームページ

財務省の「個人向け国債のご案内」には、個人向け国債のパンフレットPDFほか、「個人向け国債変動10年」を100万円購入した時の、実際の適用利率を用いたシミュレーションなど、知りたい情報が盛りだくさんとなっています。

中でも、「これ以上やさしく書けない個人向け国債の話(PDF)」の個人向け国債運用事例CASE1は年金生活者の方にとても参考になる国債の利用法が書かれておりました。インタビューに答える形のQAになっているところを一部抜粋します。

『Q.個人向け国債のいいところは?

他にはない安全性と、利息が年2回受け取れるところかしら。私たちの場合、金利を少しでも年金の足しにと考えているので、夏と秋の個人向け国債を買って、年4回利子を受け取れるようにしました。3ヶ月に1度もらえたほうが、楽しみがすぐに来るし。(ここまで原文のまま)』

この事例では「個人向け国債変動10年」を夏と秋500万円ずつの購入なので毎回の利息も2万円前後と少ないのですが、まとまったお金がある人ならこのような形で年金のような形を作ることもできるわけです。(個人向け国債変動10年は年4回の発行=それぞれ金利の受取りは年2回)

中途解約は?

この個人向け国債変動10年は、発行(購入)から1年経過後であれば、いつでも中途解約することができますが、その代わりに直前2回分の一定の利子相当額が引かれることになります。

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