注1:義務化は見直されました。
注2:2011年2月1日から「クローバーのマーク」になりました。
注3:70歳以上、努力義務となりました。
後期高齢者医療制度に対する「名称が悪い」「年齢で線引きするのか」という不満渦巻く中、2008年6月からは、75歳以上のドライバーが運転する際に車に表示する『もみじマーク(高齢運転者標識)』が表示義務化となりました。(6月1日から施行の改正道路交通法による)
もみじマーク表示義務と罰則
もみじマークは、普通自動車を運転することができる免許を受けた人で、年齢が75歳以上の人が車を運転する時に表示させる必要があります。
これを違反すると、免許点数1点と、普通自動車の場合には4,000円の反則金が科されることになっています。
もみじマークを付けない理由
ただし、警視庁が2008年2月に75歳以上の高齢者を対象に表示率の調査を実施したところ、58.2%が表示していなかったことが判明。そこで、2008年6月から1年間は違反者に対して摘発はせず、口頭での指導にとどめるとの方針だということです。
なお、もみじマークを付していない理由(警視庁調査)は次のようになっています。
- 1.幅寄せされる危険がある=30.4%
- 2.法律で義務づけられていない=23.5%
- 3.面倒=15.2%
- 4.運転に自信がある=9.4%
- 5.恥ずかしい=9.0%
もみじマークは枯れ葉マーク?
2008年5月20日の自民党総務会では、ある議員が
「後期高齢者医療問題で紛糾しているときに高齢者マークの義務化をすれば大変な問題になる。そもそも高齢者に『枯れ葉マーク』とは失礼ではないか」
と発言したということです。
しかし、後期高齢者医療制度とは違い、車の運転は相手があることですので、第3者にわかるように何らかを表示をするというしくみ自体は問題はないはずです。
また、身体的特徴には個人差がありますが、運転の難しそうな人だけ指定して表示を義務付けるというようなことは困難ですし、年齢で区切るということが最も公平で現実的な対応ではないでしょうか。(免許更新時に技能テストや判断テストなどをして対象者を分ければいいという声もありますが・・・)
「もみじマーク」については、浸透している今となっては、それほど不満が出るようなものではない気もしますがいかがなものでしょうか?
一転「後期高齢者医療制度」の場合には、負担増に加えて実態とは異なる(多くの人の負担が軽くなる等)甘い説明で納得させようとしたことと、その前にやるべき年金記録問題の解決・歳出削減・行革等が停滞、おざなりになっていることへの不満が「後期高齢者ってなんだ!」という名称や年齢線引きに対する怒りの中に含まれているのだと思います。
何も高齢者の方々は「給付はたくさん欲しいけれど負担はしない」「子や孫の将来が暗くなったとしても、もっと私たち高齢者に手厚くしてくれ」というように言っているわけではありません。