国会議員の議員年金は、昨年の平成18年(2006年)の4月で廃止ということになりましたが、結局のところどうなったのでしょうか。1年経った今、再度まとめてみます。
それまでの議員年金はこうでした
【 10年以上在職の国会議員 】
保険料年間126万6千円
(月額10万3干円、期末手当から3万円)
在職10年で412万円の年金
以降1年在職あたり、82,000円の年金増
受給は65歳から
国庫負担は約70%
【 3年以上10年未満の国会議員 】
保険料納付の80%の退職一時金
【 議員年金は掛けてる保険料が違うじゃないか!は本当? 】
議員年金は月々約10万円の保険料。
国民年金は月々約1万3千円(今は1万4千円)の保険料。
テレビで国会議員のインタビューを見ていたら、堂々と「確かにもらう年金額は多いですが、そもそも掛けている保険料が高いですから。」というように、つまりは議員年金はおいしくないですよ、ということをおっしゃっていた議員さんがいらっしゃいました。
では、ここで議員年金と国民年金について、リターン率で計算してみましょう。
まず、議員年金の保険料が10年間で1,266万円
そして、国民年金が40年間で約638万円
(面倒なので、13300円×480月で計算)
そして議員年金が、年間412万円
国民年金が、年間80万円
(これも面倒なので概算)
ここでまず、何年で元が取れるかを計算しますと、
議員年金は1,266万円割る412万円=3.07年
国民年金は、638万円割る80万円=7.95年
さらに、寿命が延びたとして85歳まで生きたら、
議員年金は412万円×20年=8,240万円
国民年金は80万円×20年=1,600万円
これを掛けた保険料で割ると、
8,240万円割る1266万円=6.5倍
1,600万円割る638万円=2.5倍
このような比較や損得論は、褒められたものではないことは承知しておりますが、理解の促進のためには欠かせないことですので、あえてこのような形で取り上げてみました。
そして平成18年の4月からの議員年金は?
【 在職10年以上の議員の現職議員年金は? 】
退職時に、一時金か年金かの二者択一です。
年金は、いままでの議員年金の15%カットの年金額で、一時金は、保険料を納付した金額の80%です。どちらを選ぶかはいわずもがなですが。
【 在職10年未満の現職議員の場合は? 】
納付した保険料の80%を退職時に一時金で受け取ります。
【 現役時代在職10年以上の元職の議員は? 】
4~10%の減額した年金を引続き受給。
※当サイト内関連ページ
見直されない「国会議員年金廃止法」と当時の民主党案
(ページ作成日:2012年11月15日)
当ページよりも、かなり詳細なまとめです。
国民年金と議員年金の比較については、その後の国民年金保険料の引き上げや年金減額も考慮し、1万円の保険料(掛け金)に対する年金額の比較、何年で元が取れるかの比較といったものを独自で計算しております。